「グローバル人材マネジメント」3回目のモテ期。もはや最後のチャンス。

一般に、人生において特に異性にもてる時期である「モテ期」(俗語)は3回あると言う。筆者は、人事の流行もモテ期が3回ぐらいあるものなのではないかと考える。

筆者は組織人事戦略分野に興味を持ち始めたのは1997年の頃である。そこから約15年間の学生とコンサルティングの人生の中で「グローバル人材マネジメント」が脚光を浴びた時期はこれまで3回ある。いわば「グローバル人材マネジメント」のモテ期である。

 

グローバル人材マネジメントの第1のモテ期は、筆者が大学のゼミで国際人的資源管理を研究していた頃(1995年頃)。第2のモテ期は、筆者がはじめてコンサルタントとしてクライアントを持った頃(2000年頃)である。そして、第3のモテ期がまさに今、筆者がグローバル組織人事の会社を経営し始めた頃(2010年頃)である。

第1のモテ期は、企業の海外進出・海外移転が加速した1990年から始まっている。この時期から日本企業の海外進出が加速した。その結果、日本企業の海外派遣社員数が2倍近くまで増加している。外務省の「海外在留人数調査統計」によれば、1990年度に約20万人だった海外派遣者は、2005年度には37万人に増加している。この時期のグローバル人材マネジメントの関心事は、「日本人派遣者をいかに管理するか」という点である。

次に、第2のモテ期は、グローバル企業との競争が激化した2000年頃である。外資系企業が日本市場に参入してきたことをきっかけに、多くの企業が国際競争力を意識せざるを得なくなったときだ。この時期のグローバル人材マネジメントの関心事は、「外資系企業に負けない人事の仕組みづくり」であった。具体的には、成果主義の導入や中途採用者の活用などの新たな施策が、日本企業の人材マネジメントに変化を与えた。

そして今、第3のモテ期が始まっている。ここで強調しておきたいことは、今回の「グローバル人材マネジメント」におけるモテ期は、これまでの第1期と第2期とは全く様相がことなるということだ。

第1期は日本人の海外派遣。つまり、海外において日本人をどう処遇したら良いか、あるいは、日本人をどう育てたら良いかという課題である。つまり、相手は日本人が中心であった。また、第2期は、欧米(主に米国)の人材マネジメントとの比較の中での日本の人材マネジメントへの変革要請であった。言い換えれば、第1期も第2期も、日本と海外、日本人と外国人といった2つの関係における物事の整理であった。しかし、第3期はこの日本と海外、日本人と外国人という区分自体を無くしていこうという動きだと言える。

これまでのモテ期では、日本的人材マネジメントに微修正を加えれば、ある程度の対応ができるレベルだったが、今回の第3期のモテ期では、微修正が効かず、大幅に考え方を変えることが求められている。そして、考え方が変わった結果、「グローバル人材マネジメント」という言葉は日本から無くなっていくと筆者は予想している。

 

モテ期は3回まで。もはや、グローバルかグローバルじゃないかという時代は終わり、グローバルを大前提とした(単なる)「人材マネジメント」が再び関心を持たれる時代に入る。

開国ジャパンでの連載では、次回以降、今起こっているグローバル人材マネジメントへの関心がどのようにして取り組まれるのかを具体的な事例を用いながら解説していくこととする。

(次回へ続く)


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