パキスタンからグローバル人材を考える(2)

マーケットでカレーを料理しているおっちゃん。一説によるとこういうのが非常に美味だとか。

前回はうわべの語学力よりも伝えたい中身が重要ですというお話でした。
今回はその伝えたい中身をどのように磨くかを考えてみたいと思います。
方法論は多数あるでしょうが、尾崎が重要だと思うポイントをご紹介します。

 

話す中身を磨くために何が重要か。
尾崎は三つの要素を挙げたいと思います。

 

一つ目は、多くの意見を聞き、多くの経験を積むこと。

二つ目は、三点から自分の考えを分析して立ち位置を明確にすること。

三つ目は、意見を表明する際に「保身」を考えないこと。

 

それぞれのポイントをじっくり解説するとかなり長くなりますので、
一つ一つは簡潔にまとめたいと思います。

まず一つ目。
自分の意見をしっかりと持つためには多様な意見を知る必要があります。
人間だれしも一人で新しいことを考えるのは難しいですよね。
同時代の人であれ、先人であれ、他人が考えてきたことを踏まえて、
同意する、反対する、一部は同意する、といった形で考えは深まっていきます。
そのため、これまでどのような意見が発表されてきているのか、
どんな議論が行われてきているのかを知ることは考えを組み立てる第一歩です。

 

その上で、過去の議論から一歩踏み込むためには独自の視点が必要です。
この「独自の視点」の基になるのは自分自身のオリジナルの経験でしょう。

こういった意見、議論がある。
そして、これまでの自分の体験はこうだった。
それらを踏まえて考えた結果、自分の意見はこの通り。

 

このような構成にすれば、賛否は別として外国人にも理解される
筋の通った意見、伝えるべき中身が組み立てられるようになるのではないか、
尾崎はそう思うのです。
ですから、尾崎は

多くの意見、議論を知り(=読書や講演会などでインプットをして)、
多様で、自分に特有の経験をできるだけたくさん積む、

この両者が大事なのではないかと考えていますし、これは「開国ジャパン」以外のツールでも常々訴えてきているポイントです。

 

二つ目は、自分の意見を確立する際に大切なことです。
地形の測量などをするときに「三角測量」というやり方があります。
これは、二つの基準となる地点から測量したいポイントを観測し、
二つの基準点からの距離、方位等を基に位置を確定する方法です。

基準点が一つでは正確に位置を決めることができませんが、
二つ以上の基準点から測定すれば、精度がグンと上がります。
また、大きな三角形の頂点からその三角形内部のポイントを測量すると、
より精度の高い測量が可能になるというものでもあります。
(専門家の方々、もし誤解があれば指摘してください!)

自分の意見を決める際にも他人の意見、これまでの議論から
二つ以上のポイントを抽出して、自分の意見と比較することをオススメします。
こうすることによって、基準となる意見、議論と自分の意見の
距離や方位が明確になるからです。

 

同じ議論を読んで、大事だと思うポイントを一つ挙げなさいと言われたら、
ほとんどの人は中心となっている議題を取り上げるでしょう。
その議題についてはほぼ賛成か、反対かの二択にしかなりません。
ところが、その議論の中でポイントとなる三つを取り上げ、
それらについて自分の意見を述べようとしたとします。

 

そうすると二つ目、三つ目のポイントとして何を取り上げるか、
は人によっていろいろなバリエーションが生まれてくるでしょう。

なぜそのテーマに着眼したのか、
そのテーマについてどう考えるのか、
総論として、元の議論について賛成なのか、反対なのか

まで掘り下げていけば、ほぼ間違いなく「自分の考え」が
浮き彫りになります。

三つの地点、すなわち三つのポイントで自分の考えを構築すれば、
同じ意見や議論からスタートしても自分独自の考え、伝えるべき中身が
見つかるのではないでしょうか?

 

三つ目は、一度自分の意見を確立したら、多数派の考え方に流されない、
自分の利益のために意見を簡単に変えないことが大切だという点です。

多数派に流されることは非常に楽です。
多数派に迎合した考えを打ち出せば受け入れられやすいでしょうし、
猛反発を食らったり、流行りの言い方で言えば「炎上」することもありません。
それでも一旦「自分はこう考える」、と打ち出したのであれば、
あっさりと多数派に流されることはオススメできません。

議論の結果自分の認識違いや自分が知らなかった事実を後から知って、
意見の誤りを認める場合は別ですが、反発を受けたから意見を撤回する、
というのはいただけません。

英語には‘agree to disagree’という表現がありますが、
「意見の相違をお互いに認め合う」という合意もできるのです。
この合意ができれば、意見は違ってもお互いの主張を尊重しあう、
というニュアンスも含まれており、全面対立とは違いますよね。

逆に対立を避けるために、

自分の意見をころころ変える人、
主体がなく常に周囲の意見を気にしている人、
誰に対しても「おっしゃる通りです」というような人、

この人たちはどれだけ流暢に話をしていても、心底信頼されることはないと思うのです。
中身が伴っていない、考え方の軸がわからない、と判断され
尊敬には程遠い扱いを受けることもありえるでしょう。
これは日本人同士でも同じではないでしょうか?

 

また、意見を強く押し出せないということはその人の発言、考えは
毒にも薬にもならないということでもあります。
多少過激であったとしても、その発言、意見表明に一理ある、と思われるから
「毒舌キャラ」と評される方が人気を博すのでしょう。

どんな話題でも議論を吹っ掛けるという態度は個人的には感心しません。
しかしながら、伝えたい中身、伝えるべき中身がはっきりしているのであれば
(つまり上述のプロセスを経て自分なりに意見を持っているのであれば)
多少違う意見が出てきたとしてもはっきりと打ち出す。

これが外国人にも信頼され、議論の相手として認識されるポイント、
言い換えればグローバルな人材たる条件ではないかと考えています。

(次回へ続く)


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