パキスタンからグローバル人材を考える(3)

これまでの2回のコラムではグローバル人材になるためにうわべの語学力よりも
母国語でもいいので、語るべき内容を自分の中に持ちましょうというお話でした。

今回は視点を変えて「生き残る」ことがグローバルに活躍する
もう一つの条件ですよ、というお話をしたいと思います。

 

世界で活躍するために尾崎が一番大切だと感じる能力、それはズバリ
どんな環境であっても生活できる力、生き残る力だと考えています。

尾崎はインドとパキスタンで仕事の経験がありますが、
どちらの国も「生きていくだけでエネルギーを消費する」国です。
アフリカ地域にはもっとエネルギー消費量が大きな国があるのでしょうが、
日本国内のように「生きること」そのものにストレスがない国とは違います。

 

日本国内の場合は「生き残る」ことへの能力はあまり必要とされません。
そのため、仕事の出来不出来がフォーカスされがちです。
しかし、ひとたび海外、特に途上国で仕事をするとなれば、
仕事の出来不出来以上に環境に適応できるかどうかがクローズアップされます。

どんなに仕事ができる人、売り上げが上がる営業マンでも、
短期間で精神的または身体的にダウンしてしまえば意味がありません。
その人が当面戦力として期待できなくなるだけでなく、
その人を帰国させたり治療する時間、お金のコストもかかりますよね。
さらに、急遽交代で別の人を配置転換することも必要ですので、
一人がダウンしてしまうだけで、組織には大きなエネルギーが必要となります。

こう考えれば、外国で平然と生活できるというだけでも
一つ「業務」をこなしていると考えてもいいかもしれませんね。
その上で、利益や実績をあげられる人、それがグローバル人材の第一条件、
そう言っても過言ではないかもしれません。

カラチでみかけたリアルドナドナ。これがパキスタンのスタンダード。

 

進化論を唱えたダーウィンは、

「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。

最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」

という考えを示したと言われています。
(進化論そのものにこの言葉は含まれていないようですが)

この場合の生き残るとは生物学上遺伝子を残せるかどうか、
というポイントですが、エッセンスは同じ。

厳しい環境でも生き残ることができる人、
日本とは異なる環境でも業務を続けられる人、
日々予想だにしなかった変化に見舞われても適応できる人、

日本国内のオフィスで仕事の能力が高い人ではなく、
上記のような性質を持ち、結果としてグローバルなビジネス環境で
「生き残る」ことができる人こそグローバル人材と言えるのではないでしょうか。
インド事務所時代、まだ研修(On the Job training)中だった尾崎に対し、
当時の事務所長はこう言ってくれました。

「体調を崩して長期離脱しなかったことを誇りに思いなさい。
毎日出勤してきて、無事帰国するというだけで君は成長できている。
尾崎君だからこそ、インドで8か月やれたと思うし、
インドで8か月やりきったからこそ今の尾崎君があるんだよ」

今思えば、何度もくじけそうになっていた研修時代ですが、
あの頃の経験があるからこそ、より厳しい環境のパキスタンでも
何とか適応しながら毎日出勤し続けられるまで、
そしてそれなりに事務所の戦力たりえる人間になれたのだと感じます。

上述のように毎週政治や治安情勢が揺れ動き、安全担当としては
安心して眠れない毎日が続いています。

インド南部 マイソールの競馬場にて こういった経験があったからこそ今がある!?

 

それでも、自分なりにグローバルに活躍できる将来像を描き、
毎日自分の業務を全うできるのはインドの経験を踏まえ
「生き残る」ことがグローバル人材の第一歩だと信じているからなのでしょう。

(了)


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