NEO駐在妻の生い立ち、アメリカで出会った衝撃

開国4

 今回は、私自身のことをもう少しお伝えしたいと思います。グローバルなお話は徐々に(笑)

※写真は、主人の会社の同僚と(オハイオ州シンシナティ)

高校まで福島の田舎で生活し、大学は都内の女子大にチャラチャラ通いました。今でこそ一人でも海外を庭のようにふらりと出掛けますが、元来旅行は苦手で、国内の旅行に行くのもエイヤーと多少の気張りが必要。海外旅行なんて、最初は隅から隅まで人まかせ・・・。

 高校では多少まじめに英語に取り組んでいて(私の英語の基礎はここで8割方身につきました)、大学でも英語を専攻していたわけですが、先生が鬼のように怖くて怖くて・・・いつの間にかに苦手になり、間違いが怖くて何にも話せない状態でした。

 旅行でも言葉はなんとなく理解できても、なんて返せばいいのかわからない。典型的な英語ができない日本人ですね。さらに日系の企業に入ってからは一切英語に触れる機会はありませんでした。

 社会人3年目あたりに外資系企業勤務の夫と結婚。外資系?よくわからないまま少しだけ海外が身近になりました。

「来月からアメリカだよ」「あら、そうですか」なんて。

 夫が海外に単身赴任して半年程過ぎた2011年3月に、東日本大震災が発生。私は東京のオフィスでいつも通り仕事をしていました。地元の福島はご存知の通り、かなりのダメージを負いました。家族も友達も被災し、それからは「生と死」について深く考える日々が続きました。何もできない自分が嫌で嫌でたまらず、仕事も手につかない状態になってしまいました。

 会社で毎日朝から晩まで働いて、そんな日々が充実していると思っていたけれど、働きながらも自分の視野の狭さはうすうす感じていたのです。じゃあ、これを機会に変えてみよう、と。主人にすべての手配を任せて、おそるおそるアメリカの田舎、シンシナティーへと降り立ったのでした。

※シンシナティの森林乗馬スクールにて

 海外へ出る前の自分の価値観は、とにかくがむしゃらに生きていればなんとかなるさ状態。仕事は忙しいし、特に小難しい政治にも興味はないし、経済だって少しはわかったつもり。お洋服とビジネス書があれば楽しい人生、と思ってました(ぇ)

海外に出てからも「素敵な駐在妻生活♪うふふ」などと甘い夢を見続けていた私。

そんな気持ちを大きく変えた出来事がありました。

ある黒人男性との出会い。

それは、図書館で開催されていた無料の英語のレッスンに参加した時でした。

 彼は英語が得意ではないようで、周りの生徒さんと片言で会話をしていました。大分消極的な方だなというのが第一印象でした。さて、私からは日本の紹介をしましょうと、一番タイムリーだった東北大震災について説明しました。すると、男性の様子がおかしいのです。

男性「何人が亡くなったの?」「いつ起きたの?」

それまで恥ずかしそうにしていた男性が急に身を乗り出しました。

男性「僕の国でも地震があったんだ。」

私「そうなの?いつ?」

男性「えっと・・・今年の初めだよ」

私「(ぇ?2010年に入ってからってこと?)大きい地震だったの?家族は大丈夫?」

男性「家族わからない・・・・見つけられない。20万人以上死んだんだ、本当に悲しいことだよ」

ぇ、20万人・・・?

東日本大震災では約17000人が亡くなって、約3000人が行方不明。

その10倍以上の被害とは・・・

男性はハイチ出身の方でした。(ハイチ:2010年1月12日、M7の地震で国の機能がほぼ壊滅状態、死者数は確認できているもので約21万人とも25万人とも言われている。地震後は死体確認所も設置できず、道端に放置されるという悲惨さ。未だ国内は混乱状態が続いている)

大きな地図で見る
彼はそのハイチで家族も家も失ってアメリカに来たと言いました。英語を覚え、仕事につくために図書館の無料の英語講習を受けていたのでした。

私も地震をきっかけにアメリカに来たけれど、家族も帰る家も国も失っていないし、英語を学んでいるのも仕事のためではなかった。ハイチの地震のことは知っていたけど、遠い国のことすぎたし、同じ年にあった東北大震災の衝撃で記憶の彼方。あまりの状況の違いと、「彼と話している何も知らない自分」に愕然とし、帰りの道すがらとぼとぼと歩きながら自分の情けなさに涙しました。

 それからは、価値観が180度変わりました。発見と驚きの連続。それまで普通だと思っていたことが普通でなくなるし、気にしていたことが最高にチッポケで自分はなんて小さいんだと。国と人へのアンテナがピンと貼り異なる価値観をどんどん受け入れていって、言葉がわからなくても何か違ったものを感じることができるのを噛みしめていました。世界についての本やニュースを読みあさり、会う人会う人に意見を聞くことで日本や世界の動きもたくさん見えるようになったのです。

※オハイオ州シンシナティーのおうち(私が最も好きな地域のひとつ。ローカルだけど自然が多くゴルフが平日$32と格安) 

 ごく普通の日本人女子だった、私の興味・関心の幅は広がり、視野が地球規模になりました。これがグローバルかと言われれば、まだまだだと思いますが、確実にグローバルを考える一歩を踏み出した出会いでした。

日本は、物価や対外政策的に外国人(特に途上国の方)が住みづらい国です。これは、私たちがそのような方と接する機会も少ないということ。知らないでいるのも幸せですが、知った時の人生観の広がりは相当なものです。私は初めての海外生活でこれを感じましたが、もっと幼い時から、この考えをもっていればなぁ、と今後の日本の教育などにも関心を寄せる毎日です。

さて、こんな感じで自己紹介は終わりです。

次のコラムにつづきます♥


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