バンコクマダム録(10)腹痛は本当にキタ。~バンコクの病院紹介。
2006年9月の渡タイから2008年後半に大学生になるまでのお話を駆け足で書きましたが、その間にもいろいろなことがありました。
よくこのコラムでも「基本が小心者だ」と書いてますが、渡された船に乗るフットワークの軽さはあるものの、自分から船を出す勇気にイマイチ欠けるタイプです。
そんなわけで「タイだなんて~!ゼッタイお腹痛くなるんだッ」と思いながら、恐々とついて来たバンコク駐在。
その、お腹の件、なんですが・・・本当に痛くなったんです。
それも、激痛です。本当の腹痛って、こういうことを言うんだなって思いました。
冷や汗って、こういう汗かな?って。(そう思える分、まだ余裕があったのかも知れません。)
それは渡タイ3ヶ月目、2006年11月下旬辺りのこと。
いつものトイレタイムかと思いきや・・・お腹が痛い!
しくしく、しくしく、出せば治まる痛みかと思いきや、トイレに行っても行っても、お腹が痛い!
それどころか、どんどん強くなる痛み。
「わたし、何か変なもの食べたっけ?」
前日はタイ語オタク仲間のあやぼうと一緒に、授業後ちょっと遅めのランチを食べていました。
夜は旦那さんが接待だったので、お家で軽く、ご飯とお味噌汁で済ませていたんです。
夜は家食で変なもの食べていないと思うし、怪しいとしたら、外食のランチ?
そこで、あやぼうに電話をしてみる。
「もしもし?あやぼう?ゆうこだけど・・・
すっごくお腹痛くって。昨日のランチかな?って思ったんだけど、あやぼうは大丈夫?」
「え!全然なんともないよ!ゆうこちゃん、大丈夫?」
「う、うん・・・。気持ち悪くはないんだけど、かなり痛くて・・・病院行きたいけど、1人じゃ難しそう。あやぼう、どうしよう。泣」
「えーーっ!じゃぁ、連れて行ってあげるよ!ちょっと待っててね!」
ということで、はるばるプロンポンからエカマイまで、あやぼうに自宅まで来て頂き、
その日たまたま私の担当だったファミリーカーを使って、行きつけのサミティベート病院へ。
まだ「緊急窓口」をタイ語で言えなかった私は、ドライバーさんに「赤、赤」とだけ伝えて、赤い文字で書かれた「緊急窓口」へ行ったのでした。
初めての食当たりらしき痛みに、すっかり凹んでいた小心者の私は、お財布や保険証などの貴重品の管理をする余裕もなかったので、お友達について来てもらって本当に助かりました。
結果・・・「食中毒」。
そして、「入院」。
日本で簡単な日帰り入院の経験はありましたが、泊まり込みの入院は初めてでした。
すっかり落ち込み・・・・のはずが、入院部屋に通されてテンション上がり始めました。
「へぇ~!これがタイの病院かぁ!」
あいにくお部屋全体の写真がないのですが、ベッドから見た窓の眺め。
清潔な広い個室に、大きなテレビ。トイレもシャワーも完備で、窓からの眺めも悪くない。
しかも痛み止めのお陰なのか、抗生物質のお陰なのか、どんどん痛みの軽くなること!
うわぁ・・・!ここにいたら安心じゃないかぁぁ♪
考えてみれば、本来、体調の悪くなった人がお世話になる場所として、病院は居心地が良くて、安心できる場所であって、当たり前ですよね。
とは言っても、医師不足なうえ「お医者様」文化の日本では難しいことで、タイでもこんなステキな病院に行けるのは、現地に住む私達のような外国人達と、タイの富裕層くらいです。
なにせアラブの石油王も健康診断に来るくらいの病院で、日本からも健康診断ツアーが組まれるくらいの場所ですからね。
ステキなはずです。
そんなわけで、タイの病院を代表して、サミティベート病院を写真で紹介致します。
(写真は2006~2010年のものです)
こちらは待合ロビー。
ゆったりソファでくつろいで待てます。
新聞・雑誌の他に、フリーのドリンキングウォーターも完備。
豪華な生花が飾られ、ピアノの生演奏や、弦楽四重奏の生演奏が聴けたりします。
こちらは健康診断用の待合室。
健康診断が終わったら、ここでフリーの軽食やお茶が楽しめます。
健康診断ツアー、行きたくなりますね!
さて、入院生活のお話に戻って、ご飯はこちら。
こちらが病院食。和食通常バージョン。
今は大戸屋が病院内にできた関係で、病室でも大戸屋のご飯が食べられるとか。
他にもアジアン・ベジタリアンバージョンやヒンドゥーミールなど、各国VIPが訪れるだけに、その種類は多彩!
あまりにも快適なため、2泊しました。
入院中はもっぱらタイ文字のお勉強。
看護婦さんと話すことでタイ語会話の勉強もできたし、いやぁ、はかどった!
しかし一方で、タイの病院を語るのであれば、この点も明記しておきたいです。
私は渡タイ2年目2007年6月に、タイで運転免許を取ったのですが(身分証明書以外に使ったことはありません)、1年目の更新時の2008年、健康診断書が必要だったので、免許センター近くのタイ人向けのローカル病院へ行ったのです。
それはもうサミティベート病院とも、この辺の日本の町医者とも比較にならないほど、古ぼけたアットホームな病院で、それこそ昭和の香り。それでも都会バンコクの、都心にある病院。
そのときは若い女医さんが1人で、妊婦さんも子供もお年寄りも、怪我も風邪も、ぜーんぶ診てました。私は問診と聴診器だけで、すぐに診断書OK。
値段は例の贅沢サミティベート病院と比べると、10倍くらい違うなぁ、と思った記憶がうっすらありますが、全然覚えていません。覚えるほどの値段じゃなかったんですね。(ちなみに運転免許書用の健康診断書には、海外旅行傷害保険は使えないので、自分で払うのです。)
身近なタイ人、例えばドライバーさんがお腹を壊している時、私達が飲むような抗生物質ではなく、薬草の塊のような黒い玉を飲んでいたのを覚えています。
タイでは処方箋無しで薬が買えるので、タイ人はお腹を壊したくらいだったら、病院ではなく薬局へ行きます。ちなみにメジャーな薬なら、コンビニやスーパーでも買えます。
お薬は私達と同じようなものを薬局で買うこともできますが、どんな薬を選ぶかは、その人の経済力と嗜好によって、人それぞれ。でも病院は全然違います。
ほとんどのタイ人はこういった病院に行っているという事と、タイの病院にもいろいろあるという点を明記しておきたかったのです。
さて、お腹の方は。 入院のお陰で、数日の間にスッカリ良くなりました!
その後も食中毒には2回ほど、在タイ中に全部で3回食中毒をやっています。
数を経るごとに症状は軽くなり、初回こそ入院しましたが、2回目はお薬のみで自宅療養。
3回目はお薬なし、自然療法とホッカイロで、外出先で用事をしながらにもかかわらず、自己治癒力のみで自然回復しました。(余談ですが、南国でも意外とこういうときに、ホッカイロは大活躍します。)
3回目の食中毒が自然回復した件に関しては、症状が軽かったことと、そういったケアの知識が身についていた、という理由もありますが、2年くらい住んだことで、現地の風土に身体が馴染んでいたようにも感じます。
そんなわけで、第10稿目のマダム録は、病院のお話でした。
次回もバンコクマダム生活の、よもやま話をお送りします!
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