相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.43~最終戦と初体験~

さて。
バングラ話も佳境に入ってきました。
給料未払い、チームメイトからの虐め。
そんな状況の中、チームの勝ち点は最終戦を前に2のみ。
2ですよ、2。
ようするに2回引き分けただけなの。
それでも、気分は晴れやかに試合に臨めたよね。
だって、もう終わるから。
その頃のボクは粗くれてたから、結果よりも最後までここまで戦ったことが晴々してたのよ。
で、最終戦はモロッコ人FWがいるチーム。
しかも、ユニホームはうちよりもカッコイイ。
試合中にずっとそのモロッコ人に話しかけて、ユニホーム交換を要求したのね。
ボクは、契約時にユニホームをホーム&アウェイで2枚ずつくれるように言っといたから、ボクの好きなマニアックユニホームを増やしたかったのよ。
ただ、最終戦になっても、ボクのユニホームは1枚ずつしかなかったけど・・・・・・。
ってゆーか、試合に集中しろよ。
そりゃその試合も負けるわな・・・・・・。
0-2で負けたその試合をもって、バングラデシュリーグは終了した。
もう終わる。
こんなネタだらけの国、やっと終われる。
そんなに人生甘くないよね。
ボクがバングラを去ると言うことで、青年海外協力隊の三田さんがボクの送別会をやってくれたのよ。
お昼にアメリカ人達とサッカーの交流試合をやって、夜からボクの送別会って言う素敵なコース。
夜の送別会も暖かいものだったよ。
交流試合をやったアメリカ人達も参加してくれたし。
変な幼虫を喰わせられたけど、そこはしょうがないよね。
虫を食わされたっつーのは、メインじゃないからスルーするね。
問題はココからよ。
日本人のみんなでカラオケ行ったのね。
ボクの送別会だからボクもいつも以上にはしゃいじゃいまして、お得意のシャンプーカラオケまで披露したしね。
あ、シャンプーカラオケ、そこもスルーね。
酔いも酔った夜中の1時か2時。
もう帰ろうかとなるわね。
みんなは青年海外協力隊。
ボクはパラサイト。
この差は大きいのよ。
何が大きいって、協力隊はみんなが泊れる隊員ハウスってのがあるのよ。
ボクがあるのはパラサイトしてる協力隊員の三田さんちだけよ。
だからボク一人でよちよち帰る事になったのよ。
でね、バングラの夜は基本移動するなって言われてるのね。
最悪、移動するならイエロータクシーってのに乗れって言われてんのよ。
いやぁ、酒のいたずらって怖いね。
ボクはその夜、論外とされるリキシャ(人力車)で三田家に向かったのよ。
の、途中。
なんかね、ボクのリキシャを抜いた車が止まったの。
で、人が出てきたの。
・・・・・・嗚呼、包丁持ってやがる。
コレか!
襲われるってやつは!!
確か、みんなが気を付けろって言ってたっけなぁ。
そこらの話しかけてくるベンガル人にケンカ売るくらいだから気を付けてなかったなぁ。
それでも、逃げろって思ったのね。
・・・・・・嗚呼、銃が出てきたよ。
こりゃ、ダメだわ。
逃げられん。
きっと動くと殺されんだわ。
黙って、鞄のベルトを切られてたんだよね。
でもさ、ボクの鞄は丈夫な日本製だから、なかなか切れないのよ。
で、鞄のベルトを切ってる勢いで包丁の刃がボクのお腹を切りつけそうになるワケよ。
ボクのお腹だって日本製だけど、鞄のそれより弱いもんですよ。
実際何回も壊してるし。
で、自ら鞄を差し出してその場は終了。
でもね、実は万が一を考えてたんだよね。
ポケットにリキシャ代は忍ばせておいたのよ。
ってその慎重さがあるならリキシャに乗るなって話なんだけどね。
バングラは最後の最後までネタを提供してくれたよね。
みんな笑ってくれたもん。
これで、ホントにネタは最後だろって思ったよね。
・・・・・・ボクが甘かった。
<次回へ続く>
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