相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.44~サヨナラバングラ、年収5万円のプロサッカー選手~

リーグも終わって、送別会もしてもらって、ボクに残された行動はただ一つ。
給料の受取。
帰国3日前にマネージャーに話をしに行ったのね。
もう帰るから給料をくれって。
払わないんだったらサッカー協会に言うぞって。
一見、この小学生みたいな”先生に言うぞ”的な脅し。
ココ、バングラデシュに関しては有効なのよ。
お偉いさんに逆らえないこの国では、怒られたくないから言う事を聞いちゃうのよ。
ってことで、ボクの給料も”払う”と言ってくれたのよ。
ただ、またまたまたまた”Tomorrow”が付いて来たけどね。
もう、セットメニューにコーヒーが付いてくるかの如く、”Tomorrow”が付いてくるのよね。
でも、コレが最後の”Tomorrow”になる事を信じて翌日の指定時間、午前10時に事務所に。
さて、帰国日前日の受け渡し日。
心の中じゃブツの受け渡し的な、いよいよ感で事務所へ。
なのに、あっさりとブツの受け渡し失敗。
まず、向こうさんの出方としては、午後になればお金が出来るとのコト。
そのお昼の12時をまたぐその時に、いったい何があるのか分からないけど、ボクは待たされることになったのよ。
しょうがねえ、余裕もって1時に事務所へ。
ホラ、やっぱり午前と午後の間に何も存在はしなかったじゃん・・・・・・。
敢えて存在したものと言うならば、お昼に出してもらったカレーくらいかな。
その時の金を払わねえ奴らの言い分はメチャクチャよ。
「ホントは明日帰らないんだろ。」
いやいや、だとしても払えよ。
ってゆーか貴様らに人を疑う権利はねえぞ。
じゃ、今からサッカー協会に言ってくるねって言ったのよ。
オオ、効いたね。
一気にグラついたよ。
5時に来てくれだって。
ふうぅぅぅ。
10時から来てるんですけどぉ・・・・・・。
たまたま、スタジアムでなんか試合やってたから見に行って時間稼ぎよ。
試合なんてどーでもいいんだけどね。
時間だけを潰してくれればそれでいいよ。
と、その時、あるチームのマネージャーが声をかけてきたのよ。
「来シーズン、うちでやらないか?」だって。
やんねーよ!ばかっ!
とは、直接言わなかったけど、あんなに迷わなかった事は無いよ。
刹那の時間で”NO”を伝えたよ。
「金が払われない」っていう理由も添えて。
ハンバーグに季節のキノコを添えるかのように。
「うちは金払うぞ」って言ってきたけど、そう言って払ってくれないのが今の状況だってのを説明して、グランドを去ったのよ。
で、約束の5時。
なんかね、封筒があったのよ。
やっとだよ。
やっと貰えるよ。
契約の50000タカ(10万円)。
封筒をもらって、お札の厚みに驚くよ。
なんか感無量感がたっぷりだったよね。
で、お金を数えて更に驚き。
足りねえ。
15000タカ(3万円)しかねえ・・・・・・。
なんだこの、刹那でバレるトリックは。
結局さ、ボクは残りのお金は諦めてサッカー協会に行って、チクるだけチクって日本に帰ることになったんだよね。
7時間待って、満額払われなかったって。
ってゆーか、契約してから3ヵ月ずっと待ち続けて、3万円だったって。
遠征に行って多少のこづかいは貰ったからそれだけが収入じゃなかったけど。
あの年のボクの年収5万円・・・・・・。
結局ボクのバングラの経験。
給料未払い。
警察に捕まりかける。
チームメイトからの虐め。
食中毒。
銃で襲われる。
などなどこの経験は、プライスレス。
お金で買えない価値がある。
とか、言ってらんねーからね。
良い思い出なんてありゃしねえ。
だから、あの時心から思ったね。
やっと帰れる。
そして青年海外協力隊のあきちゃんっていう青年海外なのにオッサンなのと一緒にタイへ。
すると、あきちゃん。
アメーバー赤痢・・・・・・。
まさかのメジャーデビュー。
ってことは、ボクもその可能性あるんですよね。
急いで友達に言って薬をもらったのよ。
アメーバー赤痢の抗生物質。
まさか、ブログ以外でアメーバなんて聞くとは思わなかったよ。
しかも、その脅威はブログとは比べ物になんないしね。
結局、日本の検閲所で調べた結果、薬が効いたのか、元々かかってなかったのかは謎のままだったけど、ボクはシロだった。
限りなくグレーには近かったと思うけど・・・・・・。
最後にこんなプチ恐怖を味わってバングラを後にしたんだ。
これで、ようやくバングラデシュのお話も終わり。
もう、思い出したくねえなぁ。
次回からはウガンダのお話しで。
バイチャ。
<次回へ続く>
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