日中英の大学で活躍するために必要な3つの要素

僕のプロフィールをご覧いただくと、昔からグローバルに活躍していたのではないか、と思われるかもしれませんが、グローバル力の低さには苦しんでいた時期がありました。大学入学前後の頃です。
日本のような単一民族国家で生活していると、言語力を含めた国際的なセンスが低下する傾向にある、ということは理解しておりましたが、僕も例外ではありませんでした。当時、例えば英語に関しましては、周りの日本人と同じようにほとんど話せない、という状態でした。
■転機は中国留学
そんな僕に大きな転機が訪れたのは、中国への留学です。異なる環境に飛び込み、色んな人に助けられ、本当に多くのことを学びました。特に経験力に関しましては、かなり磨かれたと思います。グローバル力とは言語力だけを意味するのではない、ということに気づいた瞬間でした。
他にもグローバル力を高めた経験について記しますと、学部時代、DAPAD(アフリカの技術促進を図るNPO団体、現在は財団法人)に、立ち上げメンバーとして参加していました。立ち上げメンバーの中で学生は僕一人でしたので、与えられた責任はさほど重くなく、非常にフットワーク良く活動できました。国籍は日本、ケニア、アメリカ、中国、フランス等、多くの国の方々が在籍・参加していたため、異なる文化背景や思考に触れることができました。
また、中東へ的を絞り一か月弱の旅行をしました。この旅行では、シリア、ヨルダン、イスラエル、トルコと周りました。欧米諸国の一部の人がいうようにイスラム教が本当に悪なのか、何がそこまでの対立を生むのか、というようなことに考えを巡らせながら旅を続けました。
旅を通して、幸せに対する価値観が異なる、ということに気づかされました。欧米諸国とイスラム諸国の双方にお互いの価値観がもともと大きく異なる、という認識が必要なのだと思いました。
これらの経験は、今の自分に大きな影響を与えています。グローバルな経験がグローバルな価値観を育んだといえると思います。
■グローバル3要素
僕の考えですと、グローバルに活躍するために必要な要素は3つあります。「哲学」「興味心」「共通言語」です。ここでいう「哲学」とは、独自の経験により学んだ自分の考え方を意味しており、「共通言語」は言語以外にも論理や慣習を含みます。
自身の経験に照らし合わせてみても、「哲学」は、迷いや戸惑いが生じた際、自分の目標を見つめなおしたり、一貫性のある決断を下したりする場面で役に立ちました。「興味心」は、留学を決定する際、また留学時勉学に勤しむ際に大きな励みになりました。「共通言語」は、異なる文化背景を持った方々と話す際、自分の考え方を明確に伝えたり、相手の本音を聞いたりする場面で役に立ちました。
これらを含むグローバル力を伸ばす最も有効な手は、海外に出てその文化に触れることです。日本も世界の中の一つであり、世界中皆がそれぞれ異なる文化を持っているということを知ることです。
僕自身、世界に出て、自分の視野を広げることで、思考が深くなり、自らの哲学を持つようになりました。国内にて優秀な方々と意見交換する際、旅先で外国人と話をする際、北京の大学で学生や社会人とディスカッションする際、また今後就職する外資系企業のビジネスマン達と渡り合う上でも、これらの能力が役に立つことは言うまでもありません。
目的・地域は人によってさまざまだとは思いますが、まずは飛び出してみましょう。僕はこの4月より再び北京に戻り、夏からはオックスフォードに渡ります。学生時代の最後の一年を有意義にすべく、邁進しようと考えております。
<了>
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