波乱万丈アメリカ留学体験記③アウトドア冒険クラブ入隊!?続編
前回のあらすじ:大学が始まり、はりきってアウトドア冒険クラブに入隊しメンバーと顔合わせをし、週末には人生初めての洞穴探検に参加。なんとか洞穴から抜け出た私を待っていたのは、本物の岩での本格的ロッククライミングでした。前回の記事はこちら>>>☆☆☆
●ロッククライミングにもいきなり挑戦
やっとのことで洞穴を抜けでた私に待っていたのは、これまた人生初のロッククライミング@本物の岩。なんの練習もせず、心構えも体力もない私が面白そうだという理由だけでやってみてしまいました。この岩、はっきりいってしまえばただの切り立った本格的な崖です。日本だったら、いきなりこの岩を素人が登るのは絶対ありえないと思うのですが。。。
下に待機してくれているアメリカ人はこの前のミィーティングに来ていた顔なじみのお2人。2人に、〝You can do it”(君ならできる) と何回も何回も叫ばれながら私はその10数メートルに及ぶ岩を登りきりました。英語も話せないのに、体力もないとなると、恥ずかしいのでとにかく一番上までいかなければならないと無我夢中に上ったらいつの間にか登りきったという感じでした。
ロッククライミングの最中、友達に叫ばれたのは恥ずかしさもありましたが、友達がほとんどいなかった私はなんだか嬉しいな~と心の底から思いました。そして降りてきた私に、ハイファイブ(高い位置で手を叩きあうこと)をし、「とってもよかったよ、できるじゃん」といってくれた彼ら。アメリカ人って聞いていた通り、やっぱりなんだかポジティブだと思ったのでした。
●たて穴の洞窟に潜入
引き続き次の週末に行ったのが、たて穴の洞窟でした。この時もまだどこにいくのかもわからない状態で車に乗せてもらい、ついた先に数十メートルの穴がぱっくり開いていました。今回は州都にあるマンモス大学テキサス州立大学オ―スチン校の探険クラブも合同参加。彼らはなんてったってすごいのです!まず、なぜかほとんどのメンバーが大学生ではなく、社会人のプロの洞穴探検家みたいだったのでした。そんなところに、のこのこといった外国人の私。そして、穴の中を見た瞬間固まってしまいました。
し、下が見えない。
そんな間にも横をケイバ―(洞穴にもぐる人)がすり抜けて穴に吸い込まれていきます。そして、お前の番だという声がして私の体には手際よくロープとハーネスが装着されました。もう覚悟を決めるしかない。ロープをしっかり握って宙ずりになり、心の中で「ぎゃ~~~~~~罰ゲームだぁ」と叫ぶ私。下からはベテランの声が聞こえます。そして、もうどれだけの時間がかかったのかと思う時にようやく足が地面に着地しました。
助かった!
安堵の顔をしていると、ロープを下で握っていてくれたおじさんが私のヘルメットをバシバシとたたいて、「よくやったぞ」と言ってくれました。見も知らぬ土地で、初めての人たちと出会い、こういうことが共有できることに私は心から感動しました。自分で行動を起こしたから、ここまでたどり着いたんだという自信が少しずつ芽生えてきました。
●キャンプ場で心に決めたこと
そして10月にいったアメリカでの初めてのキャンプ。8名のメンバーは全員テキサス生まれのアメリカ人でした。探険クラブでの初キャンプで、私に新たなる転機が訪れるのです。自然大好きの私は外国でキャンプをするということにとてもわくわく!拙い英単語で楽しくおしゃべりをしながら、キャンプ場につくと、外は真っ暗でした。月明かりのもと、大きな荷物をよろけながら持ち踏ん張って歩く私をみて友だちは笑っていました。英語ができないので、あとどれくらいかも聞けず泣きっ面に蜂な状態な私。そして、遂にキャンプサイトへ。うわ~、すごいな~とただ圧倒されました!360度夜空、最高☆テキサス万歳と(もちろん日本語で)心の中で叫んだのでした。
朝起きるとそこは平原。テキサスはすごいな~と改めて感じてしまいました。そしてみんなもぞもぞと起きだし、てんでばらばらと好きなことをするのにはびっくりしました。何時からどこに行こうとかいう計画はないのかな、と思っていたら、仲がいいレズリーがベーグルを差し出してくれ、これ食べたらあっちのほうに行ってみようと誘ってくれました。
そしたらあちらこちらで友だちたちと遭遇し、一緒になにか川遊びをしたり、と思ったら、じゃあまたねと違う方向にいったり、アメリカのサークル活動ってなんだか自由でいいなと思いました。みんなリラックスして、ただ楽しんでいたから。
2日目の夜、誕生日占いの本をみてかなり盛り上がっていた私たち。順番に自分の誕生日を言っていって、私の番に。「7月31日というと、その日が意味するのは活動的で明るくて、カリスマ的な指導力を持つ人だよ~」とレズリーが言ってくれました。そうすると他の友達が、「まだ千夏はあまりよく話せないし、それを隠しているんだね」と言ったのです。レズリーは、「いやいや千夏は日本人の中では活動的なほうだし性格も明るいよね」とフォローをしてくれたのですが。。。
私はごくりと息をのみ、だまってただほほ笑むしかなかったのです。
なんだかその時自分自身を否定された感じがしたのも事実です。
確かにカリスマ的な指導力はないかもしれないけど、単に伝達の道具としての英語をうまく使えないだけで、私の人格が少しも分かってもらえないのはとても悔しい。一所懸命やっていっていても、やっぱり普通の会話には入れないから、やっぱり私が本当はどういう人かわかってもらえない。みんなとってもいい人だから、みんなと普通に話せるようにもっともっと頑張って一緒に楽しく喋りたい!この強い気持ちは、今後の自分の留学体験に大きな影響を与えるものでした。
そして、まだ夜明け前、パッと目が覚めた私。
きっと月が沈んだから外へでてみようと思い、テントから外に出てみました。
すご~~~~~~~~~いっ!
月も雲もない漆黒の空に満天の星。そこには満天の星と私だけでした。肌寒い夜空の下、言葉通り空を仰ぎました。涙がでそうでした。私はこの大地で頑張っていこうと改めて思ったのでした。そして、この日から、私は少しずつ変わっていったのです。
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