相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.52~セカンドハウスにお引越し~
なんとかKCCの練習に参加できるようになったのね。
相変わらず時間通りに来ないジョンを待って、宿代を払ってもらって練習に行くってパターンね。
そして練習とは言え、ビックリするくらいのフィジカルトレーニングばっか。
アフリカ人、元々フィジカル強えのに更にいっちゃうワケよ。
フィジカルばっかりだからなかなかアピールできないボクは、とりあえず大和魂だけをアピール。
そりゃそうでしょ。
アフリカでフィジカル中心で頑張れるくらいだったら、日本でもうちょっと成功してるって。
そんな苦肉の日々を暫し過ごしてね。
やっと紅白戦をやる事になったのよ。
やっと魂以外をアピれると思って胸躍ってた矢先の話よ。
珍しくジョンが練習中に顔を出してきの。
そしてボクのことを呼び出すわけよ。
とうとう契約書にサインしちゃうか!?
んなワケなく、この呼び出しは凶と出る。
なんかね、マネージャーさんが毎日毎日ボクのゲストハウスのお金を払うのが辛いんだって。
そりゃそうだよね。
マネージャーさんは今までよく頑張ったよ。
で、毎回来るかもわからないジョンを待ち続けたボクも頑張ったよ。
ってことでお引越しよ。
なんかマネージャーさんのセカンドハウスに住ませてくれるらしいのよ。
分かんないけど多分ラッキー。
と、思ったのも最初だけよ。
マネージャーさんのセカンドハウスなんていうから、結構いいとこ住んでると思ったんだけど、練習後にジョンに連れられてビツクリよ。
まずね、遠い。
町の名前は既に忘れたけど、とにかく遠い。
そして後から知ったけど、結構マラリアが流行ってるらしい地域らしいのよ。
あ、そうなの。
ウガンダってマラリアがあるのね。
でよ、真っ暗になってからセカンドハウスについて更にビツクリよ。
ウガンダ生活も中盤を迎えたら当たり前と捉えて生活できるけど、水がひかれてないのよ。
遠くの井戸から汲んでくるタイプなの。
日本じゃあまり聞かないタイプでしょ?
ボクもその時初めて聞いたよ。
そしてトイレに関しちゃ小さなボックスの床に四角い穴が空いてるだけよ。
下からゴキブる時もしばしば。
人間の順応性って恐ろしいもんで、その数ヶ月後に違うチームではブリブリ出来るようになっちゃうんだけど、当時はまだまだボクも日本人。
順応しちゃイカンと、必死に現実を受け入れまいと、努力したよ。
そして、連れていかれたお部屋にて。
「ここがお前の部屋だよ。」
部屋に入ると白い壁に、大きな大きなゴキブリがこっちをガン見してんだよね。
事実は分かんないけどガン見してんのよ。
白い壁に、でっかい黒いゴキブリ。
隣にゃ、チームメイトのウガンダ人。
そのウガンダ人がガン見してるゴキブリを素手で掴んで壁にたたきつけて殺すのよ。
「コレでお前の部屋は大丈夫。」
親指立ててウィンクしてるけど、完全に魔族の戦い方だよ。
で、ベッドを見たら蚊帳はあるのよ。
マラリアになりたくないからここは重要。
マラリアって蚊から媒介するもんなのね。
だから蚊帳ってのは生命線でもあるわけよ。
・・・・・・でもさ、その蚊帳のサイズが全然合ってねえのよ。
完全に掛け布団になってて刺されまくってるわけ。
更にはドアよ。
カギが付いてねえどころじゃなく、ドアがしまんねーのよ。
同じセカンドハウスで住む人間はコチラ。
ルワンダから移籍してきたウガンダ人 1人
ケニア人選手 1人
ウガンダ人のKCCテスト生 1人
知らない人 2人
ウガンダ人ボクサー 1人
人を疑ったりしちゃいかんのだけど、ボクの荷物ヤバいだろ。
だって、メンツに知らない人ってカテゴリーがあるんだよ。
世の中の人間はボクのことをアグレッシブだとかストイックだとか言ってくれるのよ。
でもね、そのセカンドハウスに引っ越した次の日に、ボクはもう1度引っ越したんだ。
まだまだ坊ちゃんなボクには耐えれなかった・・・・・・。
<次回へ続く>
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