3年B組ムエタイ先生~No.06「清く正しいテーラーおじさん」~
前回は「タイのアパート(住)」の話をしたので、今回は「タイの服(衣)」の話をします。
タイでは、色々な服が安く手に入ります。
恐らく、昔から織物が盛んだったことから今でも紡績工場が多く
服を作るための布を安く供給できるからだと思いますが、とにかく安い。
衣服専門のファッションモールがバンコク市内にたくさんあります。
私もタイに来た当時はファッションモールに足しげく通い、
大学での講義の時に着る服を調達していました。
皆さんはご存知ですか?
タイの大学では「女性は膝丈スカートを着用」と定められていることを。
タイでは女性のパンツスーツはフォーマルでないとみなされるので
たとえ室温が15度であっても、大学校内では絶対にスカートです。
ただし、トムボーイ(オナベ)の女子学生は講義中に限りズボン着用OKです。
このあたりもアメイジング・タイランドですね。
話がそれました。
で、ファッションモールに通って気づいたのが
「タイ人向けの服は、日本人には合わない!」ということ。
基本的に、タイ人は背が低く胴が短くて体の幅が狭いため
日本人でしかもやたらとゴツイ体型の私には丈が全く合いません。
しかも、ファッションモールって基本的に「試着不可」なんです。
着れないかもしれない服を買うなんて!でも服は欲しいし…。
ということで、悩みに悩んだ私が考えたのはオーダーメイドでした。
ムエタイ用のキックパンツをオーダーメイドで作ったことがあるので
「あんな複雑なものが作れるなら、スカートくらい作れるよね!」と考えたのです。
タイの街角には、足踏みミシンでお直しをしている方がいっぱいいます。
近所で、いつもお世話になっているお直しさんに声をかけたところ
「この界隈で一番の腕利き仕立て屋」を紹介してもらいました。
その仕立て屋さんのお店に行ってみたら
出てきたのは市場では有名な酔っぱらいのおじさんでした。
「まさかこのおじさんが仕立て屋?大丈夫?」と
思いましたが
「先生、こんなもん(スカート)3日でできるぜ!」と
原田〇雄風のしたり顔で言うので
いわゆる職人気質の人なのかな?とも思い
布地とファスナーを渡してみました。
「じゃ、一週間後のお昼に取りに来るね」と念を押して。
そしたら。
約束の時間になってもできてない!
できてないどころか、全てが渡した状態のまま。
おじさんは「あ、先生来ちゃった」とばかりに
慌てて布地にハサミを入れ始め
結局、スカートは約束した日の3日後にできました。
その後も仕立てを頼む→取りに行く→作り始める→3日後にできるを3~4回繰り返しましたが
腹が立ちつつもそのおじさんに頼み続けるのは、やっぱり腕が良いから。
特にシャツが得意らしく、買ったものと比べても遜色ない出来。それにとっても安いんです。
タイのお仕立ては、仕立てるものや生地によって違いますが
観光客向けのお店だと多分1,000バーツ(約3,200円)以上だと思います。
しかし、私がお願いしている仕立て屋さんは生地を持ち込めば
スカートは300バーツ(約960円)、シャツは350バーツ(約1,120円)で作ってくれます。
その代わり、仕上がり日が確定しないのと凡ミスが多いのですが
「先生、また来てね」とニコニコしながら手渡してくれるのが憎めなくて
ついつい次回もお願いしてしまいます。
安く手に入る既製品もいいですが、自分に合う服がない時は
こうやって現地の仕立て屋さんに頼んでみるのも海外生活の醍醐味だと思います。
タイ人の手先の器用さに、本当にビックリしますよ。
今度は、仕立て屋のおじさんにキックパンツを作ってもらおうかな。
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