相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.54~夢にまで見たメジャーデビュー~
ウガンダにてラブホテル生活を余儀なくされ、そのラブホテルに対してお金を費やしてしまったために無給のボクは極貧ですわ。
早く契約してお金が欲しいよ。
「世の中お金じゃないよ」なんて言うのは日本人が金持ちだからよ。
ビンボー人からしてみたら何よりもまずお金が欲しいのよ。
飯も食えねえし、移動もできねえし、屁も出ねえ。
まずは屁でもいいから出したいし、契約して給料が欲しい。
プレーは問題ないんだよ。
じゃあ、後は何が問題?
あとはITCってやつ。
コレは海外でやる選手はみんな必要な書類なんだよね。
何かっていうとね、国をまたいで移籍するでしょ。
その移籍の証明書みたいなもんよ。
今回のボクの場合はバングラデシュのチームからウガンダのチームへの移籍だから、バングラデシュのサッカー協会とウガンダのサッカー協会でのやり取りになるわけ。
で、チームからウガンダサッカー協会に依頼しなきゃいけないわけよ。
その手順をちゃんと踏んでくれてるのかな?
KCCのマネージャーに何回言っても”Tommrow”と”No probrem”。
思えば今までの海外生活、この2つの単語よく聞くな。
たぶん”Hello”より多く聞いてると思う。ってことは1日に何回も聞いてるんだよね。
”給料は?”
”Tommorow”
”ホテルのお金は払ってくれるの?”
”No problem”
明日の見えない奴らからのTommorow。
問題しかないような奴からのNo problem。
ルーティン作業です。
国全体が工場ですよ。
開幕までもうすぐとなってるこの時期にボクはITCをめぐって足踏み状態になってたんだ。
TommorowでNo problemらしいよ。
そんな折、ホントのProblemが。
ある日、KCCの練習を終えて我がラブホテルに帰ろうとすると、なんだか体の節々が変な感じなのよ。
なんか熱が出る前兆みたいな感じってあるじゃん。
あの感覚。
よし、今日は早く寝よう。
するとどうでしょう。
完全に熱っぽいんだよ。
ってゆーか絶対熱があるんだよ。
ボクくらいのギリギリ生活だと、体温計なんて持ってなくても熱があるかどうかなんて分るさ。
でもウガンダに行くっつーのになんも準備してないボクは風邪薬なんてもんだって持ってない。
唯一のボクの武器はポカリスウェット。
これを薬だと思えばきっと治る。
信じる者は救われる。
明朝。
救われた。ナイスポカリ!
不思議と熱は下がってたんだよ。
油断禁物、この日は早く寝よう。
マヤンジャ・ジャクソンというKCCコーチの”フィジカルはサッカーを制す”の信念のもと、徹底した走り込みをやらされたのもあって早々とボクは床につき、早々と寝入ったんだよ。
いやぁ、キタね。
セカンドウェーブ。
夜中に目が覚めると、熱なんてもんじゃないよ。
歯がガタガタ言うほどの寒気がするの。
信じられる?赤道直下のアフリカで毛布かぶっても寒いなんて。
ボクは確信したね。
”コレは絶対に霊の仕業だ”
目を開けたら見ちゃいけないもんが見えちゃうと思って目を閉じながら強い信念ではじき返そうとしたのよ。
「ああああああああ。」
ドラゴンボールフリークのボクは気を高めて、ボクは眠りについた。
・・・のも束の間、今度は熱が出てきた。
そうか、霊の仕業じゃなかったんだ。
うん、病院に行こう。
予想通りの告知。
キミ、マラリアダヨ。
ウガンダについて2ヶ月。
マラリアという病界のメジャーデビューに成功。
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