相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.55~開幕戦直前、デビューなるか?!~
ウガンダリーグデビューする前に、マラリアデビューをしてた頃。
そんなボクの体調になんてお構いなしで時は過ぎるワケです。
マラリアデビューとか言っておちょけてる間に、なんとウガンダリーグが開幕しようとしていたのよ。
だからってさ、ボク、マラリアじゃん。
練習出来てないしさ。
何よりこのコラムをず~~~っと読んでくれてる人は分かってると思うけど、まだ契約してないのよね。
ボクのコラムは基本、契約とデビューまでが長いから。
ボクがKCCのテスト生になれたきっかけとなったマネージャーと、もう一人マネージャーがいるんだけど、そいつがまたいい加減なヤツなんだよ。
で、タチが悪いのがそいつがどうやらメインマネージャーなのよ。
外国からの移籍となるボクはITCっていう国際移籍証明書みたいなもんが必要なんだけど、まだボクにはそれがない。
「ITCはどうなった?」
「No Problem!!!」
この、デジャヴな一連。
No problemの一言でここまで来てしまったんだよね。
しかし、胡散臭いのよ。
No problemとか言いながら白目向いてるし。
ってゆーか何に対してもNo problemで済ますんだよ。
”プロブレムな奴”が言う”No Problem”ほど当てにならないもんはないじゃん。
”You are problem.”ボクが何度も言いそうになって飲み込んだ言葉。
日本人が1番使う言葉って”すいません”だって聞いたことがあるの。
ボクの海外生活で1番よく聞く言葉は”Tommrow”と”No problem”。
まぁ、”罪”と”罰”みたいなもんかな。
「ビザは?」
「No problem」
「ITCは?」
「No problem」
「給料は?」
「Tommorow」
「給」
「Tommorow」
もうね、顔合わしてHelloの前にいきなりTommrowが出てきた時もあるからね。
さて。
とうとう開幕戦前日。
そんな日だってのに、士気と覇気がチームに全くないんだよ。
理由はね、噂ですよ、噂。
「マネージャーは給料を払う気ないらしい。」
怖いのはこれがかなりの高確率で噂じゃなく真の未来だということ。
奴らはそれをわかってるんだよ。
だから練習が終わるときにみんなでマネージャーを囲んだんだよ。
「俺達は給料を払う気のないこのチームでは明日プレーしない。」
団体行動ができない黒人が見せた恐るべき程の統率力。
1列に大人しく並ぶことができない彼らが、綺麗な円を作ってマネージャーに迫るのよ。
牙城が崩れた。
「分かった、明日の昼に必ず契約書を交わそう。それが出来なければプレーはしなくていい。約束しよう。」
この言葉でチームメイトは納得したようだ。
なにしろ”No problem”を言わなかったんだもん。
だからってハッピーエンドなワケじゃないよ。
だってボクが契約に必要なITCは、KCCに届いてないだもん。
給料の事もそうだけど、この外人の行く末はどうする?
今がチャンスとばかりに、マネージャーに詰め寄って聞いたんだよ。
「俺のITCはどうなった?」
”Tommrow”
”・・・・・・”
悲しいかな、すでに黒人たちの統率力は解散されていた。
ボクの契約とリーグデビューは、見送りが決定された。
<次回へ続く>
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