「ドラゴンボールZ」最新作“神と神”に思うこと

春が来た。私にとって26度目の、桜が香る季節である。

イギリスから一時帰国し、去年一年はこの日本に身を置いた。

そして思う。

「No Akiba, No Life」

 

駅のホームへ降り立った瞬間、二次元のびっくりするほど可愛らしい女の子が私を迎えてくれる。改札(昭和通り口)を降りれば旬のアニメの煌びやかなPRが目に入り、駅を出ればそこらじゅうにアニメグッズショップが待ち受ける。街中がアニメで彩られたそこは、アニメヲタクにとってはまさに桃源郷。本当の夢の国と言っていい。そんな街と離れるとなれば、相当な覚悟がいるのもわかってくれよう。

 

成田空港なり羽田空港なりで、恋人たちが惜別の涙を流しているのは、もはや見慣れたいわゆる”リア充”たちの風景。たとえリアルで彼女がいなくとも、秋葉と・・・”二次元の嫁”が微笑む街と別れるのは私にとって大きな悲しみだ。

だが、行かねばならない。日本のアニメのため、二次元の嫁のため、私は再び英国へと戻らねばならないのだ。

ことりちゃん(注)、俺、がんばるよ。 (注→現在放送中のアニメ「ラブライブ!」に登場する人物。本名は南ことり。そのマイペースな挙動と癒しヴォイスに脳が溶けるヲタク多数)

 

と、前置きはここら辺にしておき本題へ。今月30日といえば何の日でしょう? そう! 皆が首を長くし待っていた「ドラゴンボールZ 神と神」の公開日である。最後に「ドラゴンボール」の映画が公開されたのは、1996年(ドラゴンボール 最強への道)なのでそこからもう17年の月日がたったことになる。96年に生まれた赤ん坊も今では立派な高校生になっていることだろう。そんな長き眠りを経て、新たなドラゴンボール伝説が始まろうとしている。

なんといっても今回は、原作者である鳥山明先生が脚本に協力という初めての試み。他にも「スーパーサイヤ人ゴッド」の登場、東映バトルアニメの本気作画!!、などなど見るところは目白押し。全世界待望の一作、「アメリカよ、これがドラゴンボールだ」と皮肉りたくもなろう。

 

ドラゴンボールは、世界的に人気の作品である。もちろん海外でも順次公開はされていくだろうが、ここで懸念事項が私の中で頭を擡げた。タイトルにも「スーパーサイヤ人」にも”神”が付くのである。

かつて「機動武道伝Gガンダム」(以下 Gガンダム)という作品があった。各国を代表するガンダム同士が覇権をかけて闘うという熱血モノである。そのなかに「ゴッドガンダム」という機体が存在するのだが、アメリカで放送される際「バーニングガンダム」を名称変更を余儀なくされたのである。宗教所の理由により、アニメの中で「ゴッド」「デビル」を使うことは許されないのだ。そのため、「Gガンダム」最後の敵である「デビルガンダム」も「ダークガンダム」とせざるをえなかったらしい。

この作品、調べれば調べるほどMS(モビルスーツ)の名称で問題を起こしたらしい。酷いものでは、作中におけるイギリスである”ネオイングランド”を代表するガンダムが「ジョンブルガンダム」となっているのだ。(ジョン・ブルはイギリス人の蔑称であるため、ロイヤルガンダムと変更された)

世界中の国からガンダムを一機ずつ出すということで、”その国らしさ”を感じられるようなデザインとネーミングにしたと私は思うのだが、さすがに「ジョンブル」はいただけない。

 

というわけで、この「名前」が海外展開においては、けっこう曲者なのである。よってドラゴンボールZのサブタイトル「神と神」も、スーパーサイヤ人”ゴッド”も、名称変更は避けられないだろう。とんでもないものにならないことを祈るばかりである。

こう考えてくると、日本の「自由さ」が浮き彫りになると同時に、文化的な差異が、アニメを海外展開させていく際の障害になっていることも感じる。向こうのアニメヲタクにとっては、「オリジナル(吹き替えなし、名称などの変更なしの普段私たちが見ているアニメ)第一」で、どうでもいいことかもしれないが、これからファンになるかもしれない層を分厚くするためにこれは”戦略”として考える価値は大いにあるだろう。「ドラゴンボールZ 神と神」からそんなことをふと考えてみた。

 

 

関連記事として、Gガンダムの海外展開における名称変更が記載されたホームページを載せておくので興味がある方はご覧ください!!


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