日本の小学校、ココがええねん!

開国ジャパン読者の皆様、こんにちは!

今回は、「イタリアの学校に通う日本人学生」の私だからこそ書ける記事を!と思い、テーマを「日本の学校」にすることにしました。

 

・日本の学校のイメージ

今、日本の学校といえば、何かと悪いイメージが拭えませんね。体罰、いじめ、校則の厳しさ、制服、受験などなど、書き出せばキリがない。
多くの日本人が欧米に憧れを抱いているせいか、「欧米の学校はさぞかし素晴らしいんだろうな」、「あちらは日本とは違い教育制度がしっかりしているから・・」などといったフレーズをよく耳にします。
わたしは、8歳の時にイタリアに来たため、日本の小学校とイタリアの小学校、どちらも経験しました。そして、自信をもって言えます。日本の小学校は素晴らしい!

近年、いじめに自殺やネガティブな部分ばかりピックアップされています。確かに、深刻な問題であることには間違いないし、これからの日本の教育の課題ではあるでしょう。ですが、もう少し、自身の教育制度に誇りを持っても良いんじゃないでしょうか。

だって日本の学校は、本当に質が高いのだから。
教科の勉強以外に多くのスペースを割いて、実技や体験を重視しています。欧米には定期行事として運動会や音楽会など、基本的には存在しません。そのほか、日本では、地域間の格差がとても少ないです。

テーマがあまりにも膨大なので、今回は小学校に絞ることにします。

 

・日本の小学校には欧米にないものがある!

日本で育った人には当たり前すぎて、理解できないかもしれませんね。

たとえば日本の小学校では、技術家庭の授業がありますよね。まあ、こっちではそんなの存在しません。なんせ、実験室さえありません。ましてや、プールなんてありまっかいな!
体育館も広さは日本の四分の一ほどです。日本の小学校ほど施設が充実してるところはないと断言します。

調理実習で火を子供に扱わせるなんで、イタリアの教師にしてみれば、想像するだけでも恐ろしい。万が一、何か起こったときの責任を取りたくないため、当たり障りのない行事しかありません。子供にとっては刺激的でもなんでもないし、楽しくないのです。
いつだったか、校庭に唯一あった鉄棒に足をかけて逆さまにぶら下がっていたら、血相変えて教師が飛んできて「そんな危ないことしちゃダメ!」とやめさせられたことがありました。(笑)

授業のあと教室を掃除し、「自分たちが使ったものは自分たちで綺麗にする」という事を教えられます。イタリアでは、すべて用務員さん任せです。結果子供たちが学ぶ事は「掃除は掃除人の仕事」です。
イタリアで同じことをしようものなら「掃除をさせるために学校へやっているのではない!」と親からの大クレーム間違いなし。

「掃除は階級の低い人間の仕事」。社会階級のあるヨーロッパでは、口では自由平等を言っていても、本音として彼らの意識にあるものです。

 

栄養バランスを考慮し、充実した給食が提供されるのも日本だけじゃないでしょうか。イタリアの小学校の給食ってなんか響きがいいですよね。(笑)
毎日絶品イタリア~ン・・・んなわけがないんですねこれが。小1から中3まで内容も量も同じで、まあそれほどおいしいわけでもないっていうのが本音です。

給食はもちろん自分で盛るわけではなく、給食の「おばちゃん」が豪快にどーーんとパスタ(しかも結構クタクタに茹でてしまったやつ)を適当に不均一に配ります。だってすべててきとーなんだもの。

 

植物栽培だってありますね。1年生の時はあさがおを育てたり、2年生ではプチトマトを育てたのを覚えています。植物の生長過程を絵日記にしたり、水をやるために少し早めに学校に行ったり。動物小屋の掃除、世話なども、正直クッサーと思いながら当番でやりますよね。そういう、自然と触れ合う機会が当たり前のようにあります。

たまたま私の担任はガーデニング好きだったのですが、本来共通のカリキュラムなど存在しません。それぞれの教師の裁量に任されていると言えば聞こえはいいけれど、要するに何の規定もなく自由なのです。結果、すべて熱心な先生に当たるかどうかの運というわけですね。

 

 

・日本人自身からの評価 

イタリアの学校も、高等教育に関しては、勉強・授業の質は決して低くない。けれど、子供の事をいちばん考えて、楽しい行事や質の高い授業を提供してくれる日本の小学校はもっと日本人自身から評価されるべきです。

 

海外の学校を知れば、驚愕する日本人はきっと少なくないはずです。
わたしが小学生のとき、担任が授業中「あっ、今日わたし家具届く日だから早く帰らなくちゃ~じゃあねー」とそそくさと帰宅しました。最初は「考えられへん!」と驚いてましたが、他にも似たようなことが度々起きていたので徐々になれていきました。

 

もちろんこっちが優れている事もたくさんありますし、日本の学校に足りないところもあります。それはこっちに来て、どっちも体験して、初めてわかった事です。比べると本当に色んな角度から物事が見えるようになります。だからこそ、「海外」を身をもって体験するのは面白い!

日本人の悪いところも、日本社会のありえない部分も、逆に日本が素晴らしいところも全てよりよく理解できます。

 

ということで、今回は私自身が体験して、日本のここが素晴らしい!と心底思った一部分をみなさんに是非知ってもらいたいと思いで、書きました。

読んでくださってありがとうございます。では、また次回!

写真は、ヴェネツィア特有の小学校。細い路地にある、知る人ぞ知る小さな学校です。


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