バンコクマダム録【最終回】「はみジャパ」ガール、結婚する。の巻
連載、ご無沙汰しております。
お休みの間、なにをしていたかというと・・・「結婚」していました!
今年に入って間もなく、ステキな方と出会ってしまい。
過去のマダム生活での云々等どうでもよくなってしまい。(失礼!)
「あ、マダム録にこれ書いておこう!」っていう発想のない生活をしていたのです。
そしてまた次の環境へと、私のプロフィールも、住む国も、変わることになりました。
よって「マダム録」は、今回で最終回!
だってもう、過去の駐在生活=結婚生活は、語ろうにもすっかり風化しちゃったんだもん!(正直者でごめんなさい!)
あ、「はみジャパ習慣」など、他のコラムはまだまだ続きますので、こちらはこれからも、宜しくお願い致します。
そもそも、この連載を書かせて戴きたい!と思ったキッカケは。
これを読んでくれた誰かが、「駐妻」だとか、いろんなレッテルに縛られず、
「もっと自分は自分を生きていいんだ!」と思ってくれたらうれしいな、と思ったから。
だから今後は「マダム録」の枠を越えて、そういったお話をしていこうと思います。
今後ともどうぞ、よろしくお願いします!
「駐妻生活」について書こう、
と思った、一番最初の背景。
それは、今この時代でこそ、ブログというツールで、様々な個人の生活情報を簡単に受発信できますが。
私がタイに渡った2006年当初は、まだまだ「駐妻さん」の情報なんて、なかなか得られないものでした。
たまたま見かけた「バンコク駐妻さん」のブログは、匿名でひたすら夫の風俗通いに悩む愚痴を綴ったもので。
そりゃぁもう、情報を検索するたび、「駐在生活」に対する特異で悪いイメージと、不安ばかりを募らせたものでした。
時代もこれだけ変わったとはいえ、「駐妻」という立場上、夫や会社のことを考えれば、「駐妻」という生活についての情報は、今でもとても発信しづらいもの。
これだけ「表現欲」の強い私ですら、リアルタイムに現役駐妻時代にはできませんでした。
だからこそ、未だに誤解の多い「駐妻さん」という生き物について、こういう場で書かせてもらおう、と思いました。
「もう終わちゃったから、なに話してもいいっていう意味~?」なんて、そんなつまらない理由ではありません。
「駐妻」は、わたし自身がすごく感謝している、貴重な経験です。
その枠を「はみ出し」て、常識や理屈ではうまく説明できない、オリジナルで自分らしい生活を始められたことも。 (これは本帰国後の今でも、ずっと継続しています!)
そんな経験をさせて頂いたからこそ。
そして、美しく楽しい駐妻仲間達に出会ってきたからこそ。
私の目線で見たオリジナルな駐在生活について、書きかったのです。
「駐妻さん」のワガママセレブイメージを払拭し、生活努力を理解してもらいたい。
そして「駐妻さん」の努力を知り、駐在夫婦、もしくは普通の夫婦の相互理解に役立ててもらいたい。
そして「駐妻」であれ何であれ、
「自分自身を、肩書や世間からのレッテルの枠にはめたり、横に並べる必要はない」
ということを伝えたいなーー、と。 これは今でも思っています。
私の個人ブログや、こちらのお問合わせを通じて、そういったご感想を戴けることもありました。
その度に、本当~~にうれしくて。 コメントやメールをくださった読者の皆様、本当にありがとうございます。
私が伝えたいことを一言で表現するならば、現時点ではこのような感じです。
「周りに調和して生きる生き方は、自分を活かす生き方にある」
ビジネスライクな言い方をすると、「ダイバーシティ」という表現が近く感じます。
生き方も、働き方も、普段の生活のし方も、恋愛のし方も、家庭の在り方も、会社の経営のし方も、これらは基本的に、全てリンクし合うもの。
心から望む生き方をしないと、望む仕事も、望む家庭も、ついてこないと思います。
最近「ダイバーシティ」という人事の采配がもてはやされるように、「生き方」そのものが多様化すべき、「自分オリジナルを活かす」という時代なのだと思います。
さて。そんな私の次のステージ。
例の素敵な人と結婚しましたー、
名前変わりましたーーー、というのもあるのですが。
Facebookの自己紹介にも書き記していた夢が、お陰様で、叶う運びになりました。
(ちなみに、面識のない方でも私のFacebookでの投稿をご覧戴けるように、「フォロー」の設定をしておりますので、よろしければお気軽にどうぞ!)
Facebookに書き記していた夢は、これです。以下、コピペ。
夢を持った日本人とアジアが繋がれる場所、 日本に疲れた日本人が羽を休めて、何かを学んでいく場所、 世界共通の「自然」に関するレクチャーや研究ができる場所を、 カフェか、シェアオフィスか、スパか、ヨガスタジオ等の形で作る。
少しでも現地での雇用創出と投資ができて、 そこを拠点にあちこち飛び回る!
このような夢を持っていたのですが、偶然のご縁が重なり、これを実現できるチャンスを戴きました。
今年の夏からタイのチェンマイにて、新しくできるアーユルヴェーダのリトリートの、マネージメント&プロデュースをします。
自然療法を通じて、身体レベルで「心の気付き」を得ることと、それをアジアの経済的利益に繋げることは私の望みでしたので、このチャンスを通じて、そのように結果を出そうと思います。
こんなチャンスが急に飛び込んで来て、うれしくてワクワクなハズなのに、同時に同じくらい不安や緊張もあります。
世の中はいつも、清濁併せ持った、Bitter&Sweet。
大きなチャンスの前に、大きな迷いあり。
大きな喜びの隣に、大きな不安もあり。
そんな私の背中を押してくれたのは、他ならぬ「素敵な人」こと、私の旦那様です。
私はかつて「駐妻」でした。
今度は私がキッカケの張本人、辞令を受けた「駐在員」のような立場。
言うなれば、ついてきてくれる旦那様は、経済的立場は違えど「駐妻さん」のような心境。
バンコクマダム録(1)の冒頭で書いたようなことが、返事や実際の移動までのタイムラインこそ違えど、実際に起こったわけです。
彼にも夢があります。実現の真っ只中です。
好きな事を仕事にして、情熱を持って働いている姿は、彼の大きな魅力でもあります。
しかも今回、移動先は経済都市バンコクではなく、「自然の古都 チェンマイ」です。
しかも、駐在ではありません。
言うなればスポーツ選手のようなもので、わたしはいくらの報酬でチームに所属して、そこで結果を出すことを期待されている、というような立場です。
ですので、家族として行けば経済面だけはどうにかなる、という駐在とは異なります。
それでも「とても1人でやっていく自信なんかない」わたしに、
「オレは自分の仕事と両手取りするから、一緒に行こう。オレが傍にいるよ。」
と言ってくれた彼の度量、本当にすごいと思います。
「駐妻」だったから、わかるんです。そう言ってくれる彼の理解の深さと、やさしさが。
しかも、また私と大きく違うのは、生まれてこの方、地元を出たことのない人です。
その彼が、いきなり「チェンマイ」です。
そんな彼を後押ししてくれている会社の方々や、ご両親やご親戚の方々も、深い理解を示して下さって、本当になんて素晴らしい人達に恵まれたのだろう、と、周りにも感謝ばかりです。
今回の私達と違って、生活の経済的な保障こそあったとしても、駐在辞令を受けた駐在員の奥様「駐妻さん」の心や環境の葛藤も、同じくらい深いものです。
ヒトの生活は経済だけで成り立つわけではありませんから、「海外!?わたし生きていけるの??今の生活はどうなるの??」って、思い巡らせないないわけがありません。
そして今回、辞令をもらう「駐在員」の気持ちもわかる気がしました。
たとえ「駐在員」になることが夢だったとしても、その夢が叶うとき、期待と同時に不安も同じくらいあるもの。
「やったね!」「スゴイじゃないか!」「良い暮らしができて、うらやましいぞ!」
そう周りから評価される一方、「周りの期待にこたえたい」「ゼッタイに仕事で結果を出したい」と思う、不安や緊張感と。
いやぁ、実際の生活は、やっぱり違う国なわけだし、不便な点もあることを思えば、金額だけで測れない部分も多いにあるから、トントンだよーーー、という、実際に経験がないと理解されないであろうエクスキューズと。
(実際に駐在員は厚待遇すぎる点もあると思いますが、現在ではそんな厚待遇も減ってきているという話をよく聞きます。
個人的には、私のように望んで海外生活をする人と違って、辞令で赴任することを思えば、対帯同家族くらいには、不安払拭のために、多少厚待遇でも良いのかと思います。)
「海外で働く」という初体験を前に、今はそんな駐在員の方々の気持ちも、わかる気がします。
あのとき、社会人歴3年に満たない駐在辞令で、そりゃぁ緊張しただろうし、不安もあっただろうなぁ~。
そんなわけで、これでマダムコラム最終回を締めくくるわけですが、このコラムの過去の投稿まで消えて無くなるわけではありません。
ぜひこれから駐在予定のご夫婦や、駐在のご家庭、これから駐妻になる人、駐妻になって現地での生活に葛藤がある人、これから海外生活の予定がある人、海外生活を夢見ている人、様々な立場の人達にも、周りとの相互理解の一助としてお役立て頂いたり、ご自身の気付きの一助となれれば、「モノ書くバリスタ」である私にとって、こんなにうれしいことはありません。
マダムコラムは今回で終了ですが、開国ジャパンにおける私のこのような活動と、チェンマイへ渡った後も「もの書き」であることは、まだまだ続いてゆきます!
開国ジャパンのコラムも不定期更新ですが、ぜひまた遊びに来て下さいね。
相変わらずの長文ですが、最後までお読み頂き、ありがとうございます。
<了>
Facebookページに参加しませんか!
『開国ジャパン』は海外経験豊富な開国アンバサダーによる情報発信メディアです。
海外での生活やビジネスなどに興味のある方のために
★各国に駐在しているアンバサダーからの現地事情
★英語などの語学や海外での生活情報
★海外ビジネスの情報
など、幅広く最新の情報を発信しています。
最新記事のチェックにはTwitterが便利です。
更新情報を必ずツイートしています。どうぞ、フォローしてください。
開国アンバサダー
現在89名のアンバサダーが活躍中!
開国アンバサダーは、「グローバル社会で活躍する新しい日本人のロールモデル」 です。開国ジャパンでは彼らの熱い想いを発信しています。
インド在住サッカー指導者
三田 智輝(みた みちてる)日本体育大学卒業後、静岡スバル自動車サッカー部などでの選手経験を経て、2002年から指導者となる。2...
世界一周新聞社
松崎 敦史(まつざき あつし)1981年5月28日生まれ。ナニワ生れのGK育ち。サッカーと活字をこよなく愛する。2004年、新卒で...
元ボリビアサッカー選手
菊池 康平(きくち こうへい)1982年生まれ。2001年明治大学入学後、複数のアルバイトを掛け持ちし、資金を貯め、海外のプロサッ...
元青年海外協力隊
加藤 新(かとうしん)1987年茨城県生まれ。21歳で大学を休学し、青年海外協力隊に参加。理数科教師として、アフリカのナミ...
Sakeサムライ事務局
入江 啓祐(いりえ けいすけ)1969年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。元日本航空ミラノ支店、本社国内、国際営業企画部門勤務。サッカ...
チーム開国ジャパン
ピックアップ
-
2013年6月カンボジア・タイビジネス視察ツアー開催!
カンボジアとタイを6月17日~20日の4日間で訪問するビジネスツアーを開催します ...
-
とある関西人、イタリアで女子高生してまんねん。
イタリア・ヴェネチア在住の「高校4年生」によるグローバルコラム連載開始 ...
-
国境を越えるイノベーションに必要な3つの人的ネットワーク
ベトナム在住の小原アンバサダーが提唱する「これからのイノベーションに必要な3つの人的ネットワーク」とは ...
-
「週末アジア視察団」でシンガポールへ!!
2月22日・23日の週末を使ってフラッとビジネス視察に行って、グローバル新時代の未来を語り、学びませんか? ...
-
TOEIC260点からの異国適応能力兼サバイバル能力の育て方
TOEIC260点からMBA留学した長井アンバサダーからのサバイバル提案 ...
-
バンコクで「蹴る・学ぶ・繋がる」フットサルW杯タイツアー
11月7~10日でタイ・バンコクでフットサルW杯の観戦などがパッケージとなったツアーを開催します ...
-
サラリーマン留学記-社費で留学する意味
日系コンサルティング会社から社費で米国留学する佐藤氏からのコラム。社費留学者からの貴重な体験記 ...
-
はみジャパ習慣(2)磯野カツオ氏を見習ってみる。
行動した結果、100点どころか50点すら取れなくても、意識してみるだけでも10点、行動しただけで30点!成績的には可! ...
-
NATOと呼ばれるニッポンジン
「NATO」って・・・・?No Action Talk Only….アジア新興国で揶揄されるそんな日本人の話です ...
-
パキスタンからグローバル人材を考える
パキスタン在住のアンバサダー尾崎氏が自身の多様な経験から独自のグローバル人材像を語ります ...
最新ニュース
-
U18W杯開幕、清宮オコエらで初V期待
夏の甲子園を沸かせた高校生強打者2人が、28日開幕した第27回U−18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で日本代表として世界一に挑む。 ...
-
「ガトリンの復讐」ボルト激突も無事
【AFP=時事】(写真追加)第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)の男...
-
イチのファンサービスに観客感涙
「マーリンズ1-2パイレーツ」(27日、マイアミ) マーリンズのイチロー外野手(41)は「2番・右翼」で出場し、4打数無安打。17打席連続無安打(3四球、1犠打...
-
川栄李奈、初舞台で「おバカ」返上へ
今月4日にAKB48を卒業した女優の川栄李奈が26日、都内で行われた舞台『AZUMI 幕末編』の制作発表・公開稽古に、共演者とともに出席した。 ...
-
世界の若手億万長者30名 日本人は?
フォーブスは世界で最も裕福な40歳未満の 44人のリストを公開した。ここではその中から30名をピックアップ。年齢の若い順に掲載する。 エヴァン・シュピーゲル(ス...