波乱万丈アメリカ留学体験記⑨ホームスティでの色々な気づき
前回のあらすじ:アメリカにしばらく滞在して様々なことを経験する中で、アメリカの大学に進学してよかったと思えるようになりました。
●ホームステイの楽しさ
留学1年目の冬、9・11の影響で飛行機は危ないからと言われ、しぶしぶアメリカに残らざるを得なかった私は日本に帰りたい気持ちを抑えつけて、学校の近所でホームスティをすることになりました。
日本からホームスティに行く、とはよく聞く話ですが、寮の近くでホームスティだと、他人の家にあがりこむ感じが強くて最初はかなり抵抗がありましたが、学校の近くの日系メキシコ人の方のお宅に泊まらせていただくことになりました。
彼女は小学生の女の子と2人で大きい家に住んでいました。ちょうどすぐ、クリスマスだったこともあり、彼女の家は沢山の親戚がとまりとても賑やかでした。
メキシコ人が多かったのですが、みんなアジア人の私にとても優しく、一緒にトルティアという伝統料理をつくったり、気軽になんでも話しかけてくれたりしました。ただし、あまりにも私の英語が幼すぎたため、おそらく子供扱いをされていましたが。。。
食事は、「台所にあるもので適当につくってね」と言われたので、がさがさとパントリーをあさったりして自分で食事をつくりました。つくったといっても、料理するレベルではなく、インスタント焼きそばをゆでて具もほとんどない状態で食べるといったようなものでした。私が、「初めてインスタントの焼きそばをつくって食べた」というと、何を勘違いしてか、「千夏は料理を初めてしたんだって~」と遊びに来ている親戚中に大声で言われたこともありました。
この時、親戚の女の子がインスタントラーメンに水をいれてそのままレンジに入れてたことに衝撃をうけ、私は以後自分もそれをするようになった。あまりよろしくない習慣ですが、これもまたアメリカ、です。
クリスマスの朝は、家族同様に朝早く起こされ、リビングにある本物のもみの木の下から自分のプレゼントを探しました。親戚のみなさんは、家族ではない私の分までプレゼントを買ってくれていたのでした。
映画の中の一幕のような雰囲気にとても嬉しい一方で、同時に、こんな盛大なクリスマスはしないけれど、たわいもない会話で大笑いできる自分の家族を思い出してしまいました。
なんで、みんなは家族と一緒なのに、私は一緒じゃないんだろう、と沢山のプレゼントを片手に一気に悲しくなってしまったのです。
こ、これが俗に言うホームシックだろうか、と自問しながら私はなんとかこれを打開しなければいけないと思いました。
そして、親元から離れ1人外国の地で頑張っていくと固く決めたんだ私は、と自分に言い聞かせ、自分を誇りに思うことがとても重要だときづきました。私は偉いんだ、言葉が通じないのになんとか外国人の中で暮らせているんだという自分への自信が私をそこにとどまらせてくれたのだと思います。
ホームスティでは他にも色々なことを経験しました。
子供が大好きな私は、その家の娘さんととても親しくなりました。1人っ子だった彼女は、お姉さんができたように嬉しかったのでしょう。
「千夏、学校に来て!」と言われた私は、小学校にまでお邪魔しました。このテキサスの小さな町の小学校はルールがかなり甘く、日本人である私をゲストのようにして快く迎えてくれて全ての授業に参加させてもらいました。
外でみんなと遊んだり、授業中に先生が時間をとってくれて、クラス1人1人の名前を日本語で書いてあげたり、こんな私でもできることがある、役に立つことがあるんだととても嬉しく思いました。
アメリカの小学校の中身をちょっとでも覗けたことで、現地の生の姿を垣間見れた気がしました。
放課後は娘さんのお友達のところにも遊びに行きました。このお友達には、1、2才の妹がいてそれはそれは可愛くて私はその子の家にベビーシッターのように何回も遊びに行きました。そして、ある日とても印象に残る出来事が起こりました。
私がいつものように一緒に遊んでいて、最近覚えたOoopus(ウップス)という単語を使ってみたことがありました。あまりにもつたなく、場にもそぐわない日本語なまりのウップス・・・小さい子を前にですが、アメリカ人ぶって恥ずかしいなと思っていた矢先、その子の口からもなんとウップスの一言が・・・彼女は私の真似をしてウップスを発音したのでした。まだしゃべりはじめて間もないだろう彼女のその一声は、私を驚かせました。
私が外国人とか関係なく、この子はなんでも真似をするんだ、子供ってすごい!待てよ、ということは私もこの子みたいになんでも人の真似をすれば語学力がつくのではないか。そして、私はバカみたいにみえても赤ちゃんのように真似を続けて、何もない状態に土台をしっかり作っていこうと改めて思ったのでした。
続きは次回の記事で。。。
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