波乱万丈アメリカ留学体験記⑩酪農の世界へ。。。
前回のあらすじ:冬休みに日本帰国ができなかったためホームスティをすることになりました。ホームシックにかかりそうになったり、新たな気づきもあったよい経験でした。
●授業についていくのはもちろん必死~酪農の授業
大学に8月に入学し、1学期が終わりました。そして、1月に始まった2学期目は語学学校を卒業し、フルタイムで4クラスをとることになりました。国際関係学専攻予定だった私は、意気揚々と農業のクラスを選択。今思うと、なぜこのクラスを受講したのだろうという疑問が消えませんが、きっと海外の国際機関で働く時になにか役にたつことがあるかもしれないと単純に思っていました。事前に教授に話しに行くと動物のことを学ぶコースだそう。私の英語力で大丈夫ですかと聞くと、全然問題ないと言われました。ま、いっか、取ってみよう。
しかし、私は知らなかったのです。
このクラスをとる大半の人たちは、テキサスの農場などで色々な経験があり、将来酪農を専門とする予定の人たちだったのです。最初のクラスに行った時、カウボーイハットをかぶっていかにものべルトをがっちりし、ジーンズにはシャツをぴったり入れ込んでいる男の子が席に座っているのを見たとき、私は場違いだったと痛感しました。先生はいかにも酪農農家のおじさんといった感じの人で、カウボーイブーツがとても似合っていました。彼は実際、農場を持って経営もしていたのです。
いきなり授業の冒頭で、T.I.R.E.D. I am tired!.(つ、か、れ、た。つかれた!) と言ったりする、なんか面白い先生でした。彼も外人の私がいることに相当ビックリしていて、「ユアネーム イズ~ チャイナツ?中国人か?」とひどいテキサスアクセントで聞いてきました。私の名前は英語にするとChina(中国)の文字が含まれているため、こういう間違いは頻繁にあったのでした。
案の定かなり浮いていた私は、その後もたびたび標的にされ、先生のパソコンのコンセントをいれただけで「千夏がこんなこともできた、拍手!」とみんなの前で言われたりもしました。
そして極めつけは、農場でする実習。
私たちは大学の農場や先生の家に行ったりして、家畜全般の実習をしました。最初の実習の当日、なにも考えずにいった私はサンダルで参加してしまいました。そして、牛舎の中の牛の前で色々説明をうけているうちに、サンダル+足の一部が牛糞まみれになってしまったこともありました。
牛の角を切った時は、切った瞬間に返り血を浴びて洋服が汚れました。
一緒に実習していた力強そうなテキサスの女の子が私の後ろに隠れて save me save me (助けて、助けて)と言っていたのには大笑いでした。ワクチン注射をおしりにしたりもしましたが、きちんとした場所に針をさせたかはいまだ定かではありません。牛たちには本当に申し訳ないことをしました。
テストも強烈でした。
1年生レベルのテストは通常4択問題が多いのですが、最初のテストからいきなり短い単語とエッセイを書かせられました。牛の種類を書きなさい、と見たこともない似通った牛の写真を10枚ほど出されても、私わかるはずないじゃないですか!
相当ひどい点数をとり、先生にも相談したが、彼は「大丈夫だよ、チャイナツ」と取り合ってくれませんでした。チナツだってば。
一緒に勉強する友だちも2人いてとても心強く感じていました。
ドロシーとキャロラインは、まだうまく英語が聞き取れない私のために、毎回ノートを貸してくれました。3人でテストの愚痴をいいながら、一緒に勉強をしました。牛はゲップをしないままでいると、胃が膨れて爆発してしまうといった、今となっては何の役にも立たないことを真剣に覚えました。
実習のテストでは、実際に農場にいって羊の体を触って等級をみわけたり、牛の体を触って質問に答えたりしました。
ここでももちろん撃沈でした。他の友だちは、実家でやっているからもちろんわかるような子が結構いました。結局このクラスでは、大学生活を通して2つしかとらなかったCをとってしまいました。なぜこのクラスをとり続けたのか自分でもわからないですが、後にかなり面白いネタとして就職活動にもいかせたので、まいっか。
他には地理、人類学、生物の授業をとりました。アメリカの大学では普通1,2年生で教養科目を取り、その後専攻を決定し専攻科目を取っていきます。
だから、まずはこの教養科目でいい成績(A)をとって、難易度が高い専攻科目に備えたいところです。いずれの授業でも、農業と同様いっぱいいっぱいだった私は、だれかにノートを見せてもらわなければ生き残れませんでした。最初のクラスからその戦いは始まっていました。そして、私はついにノートを借りる術をあみだしたのでした。
続きは次回の記事で。。。
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