危うく遭難死!?マッキンレー登頂に向けて。

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果たして自分がグローバルなのだろうか?これはわからない。ただ、少なくともカナダのウィスラーというところに移住して、長く住んでいるということは確かなことだ。

そして単純に、「色々な人がいるんだ」「すごい人がいる」「感謝」っていうことをちょっと体験してきたことも確かなことではある。

 

■  初めての海外で経験したフィリピンの現実

自分の海外初経験は1987年のこと。当時奉職していた埼玉YMCAでの仕事だった。日本の普通の高校からドロップしてしまったいわゆる“高校生”を引率しての3週間のフィリピン研修旅行。その団長さんは、その20年後、ニューズウィーク誌日本版2009年7月号の「世界で尊敬される100人の日本人」の一人に選ばれた二子石章先生だった。

Noguchi みんなでマニラに着いた次の日の朝だった。宿泊しているホテルの塀の外でパンパン音がすると思っていたら、それは暴動が発生し、それを鎮圧する側の銃声だった。時には機関銃を持った兵士に守られる場面がありながらも、研修は予定通りに行われた。

マニラYMCAのヘルプで訪れた当時アジアで一番の貧困地帯といわれていたスモーキーマウンテン。そこでは日本から持っていった衣類を配布して、食事の配給をするボランティアをした。その後、ハンセン病に冒されながらも完治した人たちが住んでいた村を訪れた。そこでは現地高校生との交流が主な目的だったが、元ハンセン病患者の方に会った時に、第2次世界大戦の時に日本が作ったフィリピンの100ドルペソ札を見せられた。その時「あー、これが戦争なのか」(現地のお金を作って流通させる行為)と思わされた。

Noguchi その村からさらに奥地にある田舎町に移動して、現地の日本人海外青年協力隊に協力して道路造りを行った。その田舎町ではホームステイをしたのだが、その家庭の方からいただいた栞(しおり)には“Hideo, God Bless You!”(幸運を祈る)と手書きされていた。研修旅行は引率者の一人として参加したが、その体験はとても大きな得がたい経験となった。そのとき頂いた栞はなぜか24年経った今でも、自分から離れることがなく、僕のお守りのようになっている。

 

■  植村直己にあこがれて

その後の海外体験はワーキングホリデイで訪れたカナダのウィスラーだった。結局そのまま移住という形で現在まで滞在することになった。ワーホリ当時の僕には、「植村直己」という憧れの人がいた。ワーホリでカナダに滞在して半年後、スキーで内側足側靭帯断裂というケガをした僕は、カナダ現地での手術とリハビリを選んだ。

そのリハビリが終わった3ヵ月後、当時5万円で買った車でアメリカ大陸を横断した。その時に、植村直己さんがマッキンレー山で消息がわからなくなる前に学んでいた、ミネソタ州の野外学校VOBS(ボイジャー、アウトワード・バウンド・スクール)を訪れた。次の冬が間近だったので、ふたたびウィスラーでのスキーガイドの仕事に戻り、その訪問から7ヶ月経った夏にVOBSで3ヶ月間のボランティアをさせてもらった。その間にUS森林局での1週間のボランティアも経験した。

「英語は得意じゃないので、身体で話そう」と、頼まれたことは嫌がらずなんでもやった。VOBSではインストラクターを養成するコースにも体験入学させてもらった。コースの中ではモデルケースとして、「突然誰かが病気、もしくは深刻なケガをする」のだが、それはいつ・どんな場合かは知らされていない。まだ携帯電話もない1991年。普通の街に戻るのに2,3日はかかるウィルダネス。モデルケースとしてもみんな真剣だった。丸々3日間真剣にケーススタディは続いたのだが、研修の最後に言われた。「他のみんなは、フェイクだとわかった上で真剣に取り組んでいたが、HIDEOだけは、(英語がわからないから)本当に信じていた。HIDEOが私を心配し続けるのが申し訳なく思った」と言われ、「実際に英語がわからない生徒もこのVOBSでは受け入れていく。HIDEOのおかげで私たち全員がとても貴重な体験をした。HIDEOは神様からの贈り物だった」という言葉を贈られた。

フローバル力「ふるまい」

 

それは「自分とは違う人を受け入れていく」という強さであり、とてつもなく大きな優しさであったと思う。植村直己さんが「こういう野外学校をつくりたい」と言ったのはこういうことだったのかと思った。

最終的にはカナダに戻り数年かかってカナダの永住権を得た。

<次ページへ続く> 

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