相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.1 ~日本サッカーとの決別~

April 2004 --- Soccer Player Carrying Muddy Shoes --- Image by ? Royalty-Free/Corbis

ピーッ!

あの雨の日の試合。高校サッカー最後の笛を聞いて、ボクのサッカー人生は終わったって思った。

 

な~んて書き出しで書くとカッコいいかなって思って書いたけど実際そんなんじゃないから。せんべい片手に読んでもらえれば丁度いいかな(笑)

ボクは海外でサッカー選手として生活して色々な経験というか、いろんな目にあったんだよね。

でも辛いとか思わなかったし楽しく過ごせたし、今あの時の話をすると改めて面白い経験したんだなと思っているんだ。

 

これを読んで“あれ?海外ってなんとかなるんだ”とか“なんか海外って楽しそうだな”って思ってくれたらボクは幸せ。

ボクが出会った人たちに刺激されて海外に出たように。

 

カッコ良く出だしを書いちゃったけど実際にボクは高校サッカーで全国大会に出場できなかった時点でプロの道はないと思ったの。

それより、まともなサッカーはもうできないって思ったね。

その時に残るまともなサッカーの道は大学サッカーしかないと思っていたから。

 

当時、ボクに出された偏差値は38と奇しくも当時の練習着の背番号と同じ数値を出してたんだよ。。。

偏差値40からの大学受験なんてキャッチコピーも当てはまらず低空飛行の偏差値で大学に行けるなんて、子供が仮面ライダーになりたいって言ってるのと等しいって思っていたし、第一受験勉強ってやつをボクは全く寄せ付ける気はなかった。

そんなボクに強制的に残された道は就職しかなかった。

 

高卒で運よく就職が出来て、会社のサッカーチームで市のリーグに参加しながら、別で地元のチームで神奈川県のサッカーリーグにも参加していたんだ。

でも、社会人草サッカーのイメージはハーフタイムにタバコ吸って、中にはビール飲む人もいるんじゃないかと思っていたら、案の定、市リーグはハーフタイムにホントにタバコ吸うし、県リーグの方の地元のチームだって練習しないでいきなり試合だから全く勝てない。

一方仕事はというと会社は景気がどうとか言ってどんよりムードだし。

風穴開けようと元気に振る舞うと、まず仕事しろよ的な目線。

新人だから自分のできることをやろうと思い行動していたのに。。。

 

1年が経った頃、ボクは県リーグのチームを港北FC(現VELDRERO港北)という当時県リーグ2部のチームに変えた。

そこには色んな人がいたの。古河(現ジェフ)のユースでバリバリやっていた人や、ブラジルに留学していた人、サークルでやっていたような人もいた。

みんな真剣にサッカーをやっていたんだ。

しっかりと練習だってするし、社会人サッカーもチームによってはしっかりとやっていることを、ボクが知らなかっただけだったんだよね。そこで思ったの。

“社会人になってもまだサッカーで上を目指せる”って。

こうなりゃ善は急げ。日本にあるJクラブやJを目指してるチームを片っ端から調べてテストを受けたり練習参加したりしたの。

グローバル力「経験」

 

 

Jは難しかったけど、動けば素敵な出会いがあるもんだね。

色んな所でサッカーをして、その流れで小学生の指導現場に立つ機会があったの。

その話を港北FCのブラジル留学経験者に話したら“面白いサッカースクールをやっている人がいるから”って紹介してくれたんだよね。

 

“やらさん”って言ってブラジル、コロンビア、エクアドルでプロ選手として活躍した人。

当時(今もだけど)この人は自分のサッカースクールを持っていて、そのスクールは木曜日だけ子供たちの練習が夜に体育館であるの。

子供の練習が終わった後はサッカー好きの大人たちが集まってミニゲーム。しかもかなりハイレベル。そこにボクも参加させてもらってたんだ。

そのミニゲームもすごく楽しかったけど、もっと楽しかったのはその後に行く高級イタリアンでの食事会。

テンション上げるために高級イタリアンって言っているけど実ははサイゼリヤね(笑)。

そのサイゼリヤで聞く海外の話がボクにはすごく面白かった。

 

その時思ったんだ。

 

“ボクもこんな話ができるようになりたいな。”

“サッカーでメシが食いたいな”って。

そして、ボクは海外でサッカー選手になろうと決めた。

 

<次回へ続く>


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