すべての始まりはインドから「アフリカ×ビジネス」

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■途上国に学ぶ!3つのメンタリティ

根本的な仕事観や人間観は変わらなかったものの、インドやアフリカで学んだことは数多くあります。そのうち3つを紹介しましょう。

その1)「うまくいかないのが普通」というメンタリティを持つ重要性。

「予約をしたと思っていったホテルに行ってみたら予約が取れていない」という小さなものから、「とんでもなく仕事が忙しいときにマラリアが発症し、入院せざるを得ない」というおおごとまで、ハプニングは驚くほどたくさんあります。「もしかしたら…かも」の発想の広がりは、先進国よりも不確実性が高いインド・アフリカでのリスクマネジメント能力を高めてくれます。先進国でも同じ効用が期待できます(「想定外」の幅が狭くなることの効用は、今の日本人が一番理解しているかもしれません)。

その2)「ゴネればどうにかなる」のメンタリティ。

Sato決して、クレーマーになれと言っているわけではありません。けれども、物事が上手くいかなそうな時に、「もう一押し、もう一ひねりすればどうにかなるかもしれない」という粘り腰を持つことは、何をする上でも重要だということです。特に、多くのことが交渉で決まる海外において機会損失を抑えるためには、なくてはならないメンタリティでしょう。このポイントのもう一つの重要な点は、相手もまた、同じ姿勢を持ってこちらに臨んでくる点です。「ごねればどうにかなる」と思っている相手と仕事をする場合は、当然それなりの準備が必要です。心理的にも大きな違いが出てくるでしょう。

その3)「途上国と言っても、決してバカにしてはいけない」。

日本人はこの精神を忘れ、途上国を見下す傾向にあります。しかし、一見すると不合理な行動で、日本人から見ると「やはり彼らはダメだ」と思うようなことでも、詳しく話を聞くと、彼らなりのロジックがあることが分かるのです。

グローバル力「ふるまい」

 

 

つい最近、ケニアの農村部でソーラーパネルビジネスの芽があるかどうか、現地のおばちゃんたちと話をしてみました。現在、彼女たちが明かりを得るために使っている電気は、それほど安くありません。したがって、ケロシンという油のランプを使っているのですが、これはあまり健康に良くなく、更に原油価格の高騰の影響も受けています。それでも彼女たちは「ソーラーパネルによる自家発電」という提案を「高い」という理由で受け入れません。日本人なら彼女たちのその答えを、「先のことを考える能力がないから買わないのだ」と解釈してしまいがちです。しかし深く話を聞いてみると、「買いたくてもそもそも一度にたくさん払えるだけのお金がない」「設置しても盗まれそうだから買わない」という理由が次々と出てきました。確かにビジネス的にも十分に的を得た理由です。、「それらを解決できれば買うの?」と聞けば、彼女たちは買うと答えます。

不合理だと日本人の目に映るような行動でも、誠実に話をすれば背景には論理的な理由がある、ということが分かります。そしてそれがビジネスにつながることも十分にあることを忘れてはいけません。。

 

■ 「食わず嫌い」していちゃもったいない!まずは一口、アフリカをお試しあれ

日々、日本企業や日本の人々と接していて痛感するのは、「アフリカで仕事をする」という選択肢を、まともに吟味することなく切ってしまっているということです。「何となく遠いから」「何となく時期尚早だと思うから」「何となくビジネスがしづらそうだから」。そんな時、私はこう切り返します。

「アフリカは日本にとっての『食わず嫌い』です。まずは一口、食べてみたらどうですか?」

日本や先進諸国の成長に合わせるだけで良かった時代は、「手を出さない」というスタンスでもやっていけました。しかしこれからは、日本も欧米諸国も、人口減少と経済衰退を避ける事はできません。

「今すぐにアフリカに大規模投資をしろ」と言うつもりは毛頭ありません。「アフリカ」という今急成長中の選択肢があり、他の国の企業がその選択肢に既に手を出している事実がある。これらの現実を直視せずに「何となく」のイメージを理由に進出をしていないという現状こそが問題なのです。

Sato現在の日本企業に必要なのは、「1)どれだけの機会とリスクが、アフリカを始めとした新興国にあるのか、2)そのバランスを勘案したうえで、今進出するべきかどうか、3)逆に、どういう条件が整ったら進出するべきなのか」という点を考慮し、適切なタイミングで投資判断を行う、ということでしょう(そのための進出前の市場調査も、当然現在の仕事の範疇内です)。

個人レベルでも同じことが言えます。日本で普通に仕事ができる人は、海外でもそれなりに通用します。そして日本に日本なりの機会とリスクがあるのと同じように、海外先進国はもちろん、インドやアフリカといった新興国にもそれなりの機会とリスクがあります。そのことを把握せずに、「何となく」という理由でキャリアの選択肢を絞ってしまうのは、あまりにも惜しいことなのです。「なぜ今、市場が縮小する日本にいるのか」「どのような前提条件でキャリアの選択肢を考えているのか」ということを、今一度、自分自身に問いかけてみて下さい。

アフリカの場合、行くのが若干大変ではありますが、一度訪れればそのビジネスの活発さに驚かされることが多いです。見る人が見れば、あちらこちらにビジネスの種が転がっていることに気付き、実際にその道で成功している人々を目の当たりにすることも頻繁にあります。

そしてアフリカビジネスの醍醐味の一つは、ビジネスの成功がその国の経済発展に貢献し、結果的に貧困削減につながるという点です。この醍醐味に無上の喜びを感じることもあるでしょう。少なくとも、私はそのうちの一人です。

<了>

 

開国ジャパンプロジェクト

 

 

 


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