相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.6 ~路上生活スタート!?~

ビザ更新。
知らなかった。いろんな事を知らなすぎた。
初海外のボク。日本でビザの事を知り合いに聞いていたの。
そしたら「日本人は最初の1ヶ月はビザとらなくても滞在できるよ。」って言うの。だから、タイに着いてから観光ビザでも取ればいいかなって思っていた。
甘かった・・・・・・。いや、知らなかった。
タイ国内でタイの観光ビザは取れない。
さあ、どうしようって困っている頃、サッカー仲間で旅行関係の仕事をしている“オーウェン”が教えてくれたの。「カンボジアに行って来い。タイを出てもう一回入国すればビザを30日もらえるから。」
ちなみにこのオーウェン、思いっきりタイ人ね。
当時リバプールで活躍していたオーウェンが好きなのと、オーウェンと同じような髪型にしていたから、そう呼んでたの。
さあ、勇気出してカンボジアにでも行きますかな。
って時に、仲間のエムやナガタやらが心配だからついてきてくれるっていうのよ。
でも、旅費はボク持ちらしいし、絶対に暇だから遠足がてらな感じだし、ボクは不満でいっぱいだった。
しかし、不安が勝ってついてきてもらう事に。
う~ん、弱いボク、嫌い。
エムやらナガタやらその嫁やらティグちゃんを乗せた早朝のバスでカンボジアへ。
エアコン効きすぎの大きいバスに揺られること約5時間。カンボジアとの国境ポイペットに到着。
バスを降りた瞬間、少女が日傘を出してくれるの。で、チップ頂戴だって。
テレビで見たことある“海外の貧しい匂い”を初めて感じて、ちょっと怖くなったね。
でも、そんな恐怖なんてこれから起こることに比べたら・・・・・・。
まず、ボクはオーバーステイをしていた。
初海外にしていきなりの違法デビュー。なかなかのふてぶてしさ。確かその日は9月2日だったかな。
オーバーステイは1日につき100バーツってティグちゃんに言われていたの。
ボクなりに計算したところオーバーステイは3日間だと思っていたから300バーツを用意していたの。
そしたらさ。“1ヶ月”って最初言われたじゃん。正確には30日なワケよ。この違いって結構大きくて、7月と8月には31日っていう余計な日にちがいるワケよ。
だから1ヶ月=31日と1ヶ月=30日の違いで計算が狂っちゃって、結局ボクのオーバーステイは5日間だったの。
しかも罰金は1日につき200バーツ。ボクは1000バーツを寂れたタイ側の出国検査所にて支払ったの。
もういいですよ。また、タイに戻って生活できるなら良いですよ。
なんて思って今度はそのままカンボジア側の入国管理所へ。
ここでも知らな過ぎたよ。カンボジアに入るのって予めビザいるの。無知は怖いね。ビザを持ってなかったボクはカンボジアに入国できない。
でもまだ救いが。管理所のおっちゃんに「ビザを今ここで申請しろ」って言われたの。
助かった。やっぱり人生そんなに厳しくないね。というのも束の間。ビザ申請のための証明写真がいるみたい。
持ってない・・・・・・。
一か八か管理所のおっちゃんにエム達と一緒に撮ったプリクラを出してみた。
もちろん一蹴。「3人映ってるぞ。」だって。問題はそこかよっ。ってツッコミ入れている場合じゃないよね。
でもまだ救いが。「チップを払えば通してやるよ。1300バーツ払えよ。」要は裏金で処理してくれるってことですな。
やっぱ人生そんなに厳しくないね。ちゃっちゃと払っちゃおう。
いかん、財布開けたら500バーツしか無い。
人生、厳しいを超えたよ。人生、終わったよ。
初海外1ヶ月にして、路上に佇み、お恵みを乞うおばちゃんの隣行きチケットを手に入れちゃったみたい。
とりあえず先輩の横に失礼させてもらう事にしたの。頭の中は真っ白。
ついこの間までは日本であったかいベッドで寝ていたのが今やホームレスのおばちゃんと肩を並べて佇んでる・・・・・・。
<次回へ続く>
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