相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.14 ~ボクとオカマと逮捕~

あのゴールからチームに受け入れられて監督からも内定をもらったの。
要するに“とりあえず”だけどチャンスを掴んだことになるね。
でも、今回はそんなお話ではないの。
前回の遠征であのガーナ人のベンジャミンとお仲良くなったの。
するとどうでしょう。
ベンジャミンったらボクを自分の住んでいるアパートに引っ越してこいとか言うのよ。
ま、さすがにムアントンタイニーは遠くて通うのが大変だからね。
って事で、引っ越しすることにしたのよ。サヨナラティグちゃん。サヨナラしもべ生活。
さて、引っ越しましたるはバンコク。
でも、なかなか日本人は見られないような場所だけどね。
8階建ての8階に住むことになるんだけど、なぜかエレベーターは6階までしかないの。
あとの2階分は歩けとの事。
で、初めてタイで一人暮らしの朝を迎えた。
ボクの部屋のスモークがかった窓越しに女性のシルエットが。
コレってもしかしてボクが引っ越してきたのに反応して、アピッてんのかな?
国際的な恋愛に発展すんのかな?
なんて妄想ばかりが膨らみますな。
満を持して部屋を出てみたらなんかサイズがおっきいのね。
もうお気付きよね。こりゃアレだ。
例のオカマって奴だ。
しかも最も危険な結構きれいなタイプのオカマだ。
そして数日後。
早朝からベンジャミンから入電。
すっげえ剣幕で「今すぐ〇〇に来てくれ」って言うの。
何事かと思って慌てて行ったら、ベンジャミンの彼女が喧嘩して実家に帰っちゃったみたいなの。
実家って言ってもアパートからタクシーで10分くらいのとこなんだけどね。
で、なんでボクが呼ばれたか?
ベンジャミンの彼女の母ちゃんはベンジャミンを彼女に会わせてくれないみたいなの。
ボクが言って説得してくれって言うのよ。
もう、こんなんばっかだよ。
ある時なんて、ベンジャミンに内線で呼び出しくらって奴の部屋に行ったのね。
なんか彼女とまたまた喧嘩していて、しかもそん時の喧嘩って母ちゃんも参加してたの。
ベンジャミンの部屋に彼女の母ちゃんもいたのよ。
その母ちゃんに向かってベンジャミンが立膝ついて謝ってんの。
でね、母ちゃんは英語喋れないの。
ベンジャミンはタイ語喋れないの。
で、通訳やれって。
いや、ボクだって喋れねえっつーのっ。
たぶん、アイツ。メンタルがジャイアンだからボクをのび太的感覚で引っ越しさせたな。
また別の日。
これまた早朝に内線かかってきたのね。
相手は知らない男から。
内線出たらゴチャゴチャタイ語で言ってるワケよ。
朝から分からん言葉でまくしたてられたくないじゃん。
だから言ってやったの。
「俺と喋りたければ英語喋れっ」って。
もちろん英語なんてボクはカタコトよ。
で、翌日懲りずにまた内線が。も一回言ってやったよ。
したらよ、ボクより流暢な英語で語りかけてきやがんの。
しかも、「ボーイフレンドになって」みたいなのが聞こえたのよ。
「う~ん。今寝てるからzzz」って切っちゃった。
アイツだな。エレベーターでやたらボクを見てくるゲイだな。
なんとなくだけどそこは分かった。
こんなんだけじゃないよ。
ある日、急にベンジャミンがボクの部屋に来たの。
「かくまってくれ」だって。
よく分からんけど部屋に置いといてあげたのね。
話を聞くと、警察がガサ入れに来てるらしいの。
ベンジャミンはオーバーステイをしてたみたいでややこしいからうちに逃げ込んできたみたい。
ただ、そのガサ入れの目的は麻薬栽培の噂があったからそれの摘発だったの。
ベンジャミンはそんな事やってないんだけど、やましいことがあるのに変わりはないって事でうちにきたの。
結局、下の階に住んでいる黒人が栽培してたのね。
でさ、警察になんだこれはって言われたらしいの。
スゲエよ、そいつの言い分。
「パクチーっす。」
いや、いくらタイでもそりゃねえっしょ。
案の定、逮捕・・・・・・。
こんなアパートに引っ越しちまった。
どんなアパートよってね。
これからボクの生活はよりエキサイティングで刺激的に変わっていくとともにサッカーのお話が減っていくんだよね。
ボクとオカマとベンジャミン。そして、たまに現れるサッカーって感じ。
<次回へ続く>
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