成人の日に想う、もっと日本を勉強して伝えたい

2009.01.12 seijinshiki 10

1月の第2月曜日は成人の日。「国民の祝日に関する法律」によると「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」日となっています。私も娘の成人式を思い出します。式典を見守りたいと着物姿の娘に付き添い会場となった東京プリンスホテルまで行ったものの、区役所の職員の方に「父兄席はありません。今日は巣立ちの日です。安心してお帰りください。」と言われ、なるほどと納得しながらもがっくりして家路についたものです。

最近の親子は結構くっついているんじゃないかな。大学の入学式も同伴する父兄が多くて新入生の数の2倍から3倍収容できる場所じゃないと間に合わないと聞いたことがあります。私もできることなら娘の入社式にもついて行きたいくらい(笑)。結局、子供たちが親離れしてないというより、親の方が子離れしていないのかもしれませんね。

成人式のような習慣はコスタリカでも前に住んでいたベネズエラでもあまり聞いたことがないな、と思い、周りの友達に彼女たちの国ではどんなお祝いの仕方をするのか聞いてみました。でもスペインもコロンビアもチリもウルグアイも「成人を祝うという習慣はないけどあるといいな」という答えでした。似ているのはユダヤ教徒の成人式で男の子が13歳で成人(バルミツワ)女の子が12歳で成人(バトミツワ)となりユダヤ社会の責任ある大人になることを祝うものがあるそうです。カトリック教にも10代半ばに堅信礼というのがあるけど成人式とは違う。

スペインではかつて兵役があった時代には兵役に就く18才の男の子はFiesta de los Quintos (新兵パーティ)で飲んだり食べたり大騒ぎのパーティ、女の子は18歳でLa puesta de largoというパーティを親が開きロングドレスでお披露目をしたそうです。いわゆる社交界デビューってやつかな?でもこれは裕福な家庭の習慣で、スペインでは今ではほとんどやっていないそうです。それにちょっと時代錯誤の感があるみたい。スペインの植民時代からの影響か、ラテンアメリカではこれに似た15歳のパーティというのに時々よばれます。

でも日本の成人式みたいに新成人が正装して市長さんや区長さんが式典を開いてくれて、というのは日本ならではでしょう。成人式の習慣がいつまで続くかはわからないけれど、お正月でも着物を着る人が少ない中、成人式の着物というのは捨てがたいと思います。韓国のチマチョゴリとかインドのサリーとかも素敵だけど、着物は日本が誇る日本人の正装。海外にいるとパーティで着物を着るとそれだけで人が寄ってきます。そこから話題も広がります。だから浴衣でも着物でもひとりで着れるようになるといいですね。

今年のFIFAバロンドール2011で女子年間最優秀選手に選ばれた澤穂希選手も授賞式で着物姿でした。とってもきれいで見違えました。。「和服を着た理由についての質問に対し「日本を代表できる衣装だから。日本がこの賞を取ったと、誰が見てもすぐに分かるから」と答えていた澤選手。おめでとう!

 

今年の成人の日は、1月9日でした。その日の朝日新聞の社説「成人の日に―尾崎豊を知っているか」を読んで驚きました。 今の若者は尾崎豊に共感しない? 1980年代から「15の夜」「17歳の地図」「卒業」「I Love You」「僕が僕であるために」など、あの細いからだから魂の叫びを絞り出すように歌い若者のカリスマ的存在だった彼。

自分らしくあるために、あるいは自分が何者かを模索しながら、大人たちに、学校に、社会に、反抗しもがく姿はかっこよく、若者にカリスマ的人気がありました。 そして今、40代50代になった私たちかつての若者たちは自分の青春時代を重ね合わせて彼の歌を今でも愛しているんじゃないかな。

今の20代の若者は「7割が現在の生活に満足している」ということらしいので、尾崎豊の歌に共感できるはずないか。 だけどそんなんでいいの? やっぱり若い人には、そしていくつになっても、毅然とつっぱっててほしいよ。 とんがってあちこちぶつかりながら大海に向かって転がり続けようよ。

 

そしていつも気にかかっていることがある。

若者たちだけに限らず、今の日本人、主義主張をしないというより、訴えたいことが無いんじゃないかって。海外に暮らして外国人と話していると、相手の話に畳み掛けるように、我も我もとみんな次々としゃべり続け、会話の輪の上空にはみんなの声・言葉の塊が重い雲のように浮遊しているような、そんな錯覚を覚えます。その内容がばかばかしいものだったとしてもそれだけ主張したいことがあるのが驚異的。相手が話してるのをさえぎったりするのはマナー違反だから、相手が話し終えるかどうかの時に他の人が話し始める前にすかさず口をはさむ。クイズの早押しみたいな感じと似てるかも。そんな風にどんどん会話が途切れることなく続いて、結局最後に「京子おとなしかったね」と言われてもなあ。「口はさむ隙なかったじゃん」って感じ。

でも思うのは、もし話すチャンスがあったとしても何か言いたいことあるかなってこと。自分の意見をきちんと言えるかな。いろんなことについて考えて意見を理論的に組み立てられるかというとそんな風に育ってきてないような気がする。そして相手が興味を示すような何かを自分は持っているだろうかと。

たとえば言葉ができなくても自分なりに積み上げてきたもの、極めてきたものを持っている人は伝えるものがあるよね。空っぽな人は言葉ができても伝えるものがない。だから自分の中にいつも積み上げていかなくっちゃ。今年は、人の話を聞くときに漫然と聞き流すんじゃなくて自分の考えを追及してみたい。そして、もうひとつ「和」を身に着けてみたい。日本のことをもっと勉強して伝えてみたい。

しだれ柳で走龍をイメージした友人、豊田秀子さんの作品

なんだか、成人式の記事からとりとめのない文章になってしまったけれど、こんなことを思った今年の成人の日でした。


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