相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.15 ~祝・タイリーガーの誕生~
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内定をもらった。
なんつっても、そんなのいつ取り消しになるか分かんないじゃん。
景気のいい企業とわけが違うからさ。
ちょっと下手すりゃいつでも内定取り消しなんて事になっちゃうと思ってたの。
だから焦ってたよね。
何がってなかなか結果を出せない日々が続くのよ。
しかも、外国人は結構やってくる。
ボクより身体能力の高い黒人やら黒人やら黒人たち。
みんな「タイってレベル高いの?」なんて聞いてくるけど、結局ボクらは外人だからそういった外国人枠を争わなきゃいけなかったの。
だから結果を取るために必死に頑張るよね。
そんな中、ベトナムのチームが遠征にやってきたの。
毎日その日に何があるか分からないボクは、よくわからずにグランドに行くと“今日はベトナムからのチームと試合だ”って言うワケよ。
体は軽かったから試合に出れれば結果を出せるって勝手に思い込んでたのね。
それまであんまり結果という結果を残せ続けてなかったけどなんかそう思ったの。
やっぱさ、思い込みって大事じゃん。
で、ラッキー。
その日はスタメン。
しかも海外からのチームと試合ってのでチームのマネージャーも来てたし、サポーターだっていつもより多かったのね。
そんな日のユタカ、調子に乗ります。
さ、キックオフ。
うん、思った通り体は軽い。
自分が縦に走りこむスピードがいつもより早い気がしたの。
だから左の中盤だったけど中央にもスペースがあったらどんどん前に抜けて行ったの。
そしたらさ、来ましたよ。
ユタカゴーーーーーーール!!!
サポーター大盛り上がりよ。
で、当時のボクは丸坊主にしてたのね。
サポータの所に行って当時タイ人に流行ってた“一休さん”ポーズでアピール。
胡坐かいてポクポクポクポクチーンのポーズね。
ホッとしたよね。
でもさ、点を取ったことよりウケたことにホッとしてしまったボクだから現在こんな感じなんだろうね・・・・・・。
で、その10分ぐらい後かな。
調子に乗ったボクに神様がもっと調子に乗れってさ。
ユタカ2ゴール目ゲットーーーーーーーーーー!!!
自分の調子の良さにテンションあがって思いっきり服を脱ごうってのが一般のサッカー選手。
ボクはね。
逆にきっちり着てみました。
もう股間にお稲荷さんが出来るくらい、パンツ上げ過ぎてウンコ付いちゃうくらい、チマチョゴっちゃうぐらい短パンを上にあげてその中にユニホームをしまって。
見事にきっちり着てみせたの。
良かった。
ホントに良かった。
これもウケたよ。
結局前半でほぼ総替えだったから前半だけの出場だったけど、すごく気分のいい試合だったよね。
ただ、コーチには結構怒られたよ。
「あのパフォーマンスは恥ずかしい。マネージャーも見てたぞ。」ですって。
試合後、マネージャーと監督にスタッフルームに呼び出されたの。
こりゃ怒られるって覚悟決めてたのね。
そしたらさ。
急な展開で怯んだよね。
契約の話になったの。
急すぎてビビったよ。
今までの評価なのかその日のプレーが良かったからなのか。
そんな事はどうでもいいの。
ボクはこの日、とうとう契約書にサインをしたの。
ストリートサッカーから賭けサッカーに出て仲間が出来てこの場にたどり着いて。
長かったけどやっと契約できたの。
契約書に書いてある契約内容なんかはタイ語だから全く分かんなかったのね。
でも、給料の金額だけ見てサインしたの。
ホントは良くないんだろうけど、ボクにとってはまず契約してプロのピッチに立つことが大事だったから。
やっと。
やっとサッカーでお金が稼げる。
小さい金額だけどボクはサッカーだけで生活が出来るようになるんだよね。
みんなに助けられてだけど、自分で踏み出して自分でサッカー選手になったよ。
で、契約のお話の最後。
「でも、あのゴールパフォーマンスはもうしないでね。」って優しく諭されたよ。
デビューはまだだったけど、ボクはこの日タイリーガーへの道を1歩を進んだ。
<次回へ続く>
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