相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.17~ビザとラオスとベンジャミン~

地方遠征だとかタイリーグ開幕だとか。
そんな事よりもっと大事なことがあるんでないかい?
ハイ、ビザです。
いやぁ、このままじゃオーバーステイっすね。
初めての海外からほぼ4か月くらいで、2回もオーバーステっちゃ幸先悪すぎるっしょ。
でね。
ボクにはワークパーミットってのがいるらしいの。
労働ビザってやつね。
これを取るには、とりあえずラオスに行かなきゃいけないみたい。
ホントは何処でもいいみたいなんだけど。
でもさ、チームの太ったスタッフが、ビザのあれこれがよく分かんないみたいなのよ。
そんな時、頼りになりますね、ベンジャミン先輩。
「任せろっ。一緒に行くぞ」だって。
チームからの書類を持ってベンジャミンとその彼女と一緒ラオスに行くことに。
バスで揺られること12時間。
サラッと書いたけど12時間っすよ。
揺られ揺られて辿り着きましたるは国境の町ノーンカイ。
タイを出てラオスに入って、タイ大使館に行って申請してビザ貰って・・・・・・って流れの予定。
しかし、タイを出る時になんかベンジャミンが出国のとこでもめてる。
そりゃそうだよ。
ベンジャミン先輩。
オーバーステイ90日っすよ・・・・・・。
なかなかそんなにオーバーステイ貯めれないよ。
どこかで気持ちに焦りが出るでしょ。
流石と言うべきなんかな、ベンジャミン先輩。
でさ、ベンジャミン先輩は怒りと焦りでパニッちゃってるのよ。
もうね、闘牛の如くですよ。
だからボクのパスポートの赤を見ても更にパニくるのよ。
「じゃ、ボクだけ行ってきますんで・・・・・・。」なんて言えない雰囲気をあの野郎作りやがった。
せめてラオスに1度入国さえすれば30日の入国滞在が更新されるのに・・・・・・。
結局なんも出来ずに、そしてなんも得ずに、ラオス遠足となってこの旅は終了。
さて、数日後。
もいっちょラオスに行くことにしたの。
ベンジャミンは国内で何とか出来るらしい。
だからボクはさっさとビザを片付けたいからさっさとラオスに行くことに。
「任せろ」の一言でついて来ようとするベンジャミンは、前回自分がどれだけ足を引っ張ったかを理解できてないみたい。
そんな強引な遠足気分のベンジャミン先輩と、一緒にまたまたラオスへ。
前回と同じように12時間ばっかし揺られまして国境に到着。
今回はベンジャミンはここで待機。
ボクだけがラオスに入りビザを取って戻って来るって感じね。
美しい景色を眺めながらタイ大使館inラオスへ。
ハンドルはまっすぐなのに、なぜか右に緩やかに曲がって行ってしまうタクシーに乗ってしばし。
ようやくタイ大使館に到着。
すると、ここで日本人らしき人が。
現地サンダルを履きタンクトップを着る坊主のボクに、向こうはかなり警戒心を高めたようだ。
そりゃそうだ。
向こうはちゃんとスニーカーを履いている。
それがどういう根拠か分からないけど、スニーカーはサンダルを至極警戒したんだよね。
なんかボク小汚かったし。
そんな空気を一切読まないボクは彼に質問攻め。
と言っても主にビザのあれこれね。
したら彼の口から衝撃の事実ですよ。
「ここで申請して明日に発行されますよ。」
ベンジャミン、国境で待ってるよな・・・・・・。
携帯は圏外だし黙ってこのままにしたら、アイツまたすげえ怒るよな。
この時すでに、ボクはヤツに洗脳されてたんだろうね。
よし、一度タイに戻ろう。
と思っちゃった。
そう思っちゃったんだよ。
そして、タイに戻ってベンジャミンに言ったのね。
「ビザ、今日申請したら明日じゃないと貰えないみたい」って。
そしたらよ 「じゃあ、帰るしかないね」だってよ。
お前ひとりで帰れよ・・・・・・。
なんて事は洗脳されてる内気なボクにゃ、当然言えなかったのね。
もうさ、遠足気分で付いて来やがって、あの野郎存在が足引っ張ってるよ。
当然のようにジャイアンに連れて行かれる、のび太の如くボクは家路へと向かうのでした・・・・・・。
家に着くと夜中の0時。
いつもの如く、2つ隣の部屋のオカマがボクに気付いて誘ってくるワケ。
その日、初めて思いっきりディープキスをされちまった・・・・・・。
日本を出る時、みんなに言ってきた「頑張ってくるよ」。
ボクは頑張るところを間違ってるんじゃないかな。
その日、しばらくベッドの上で体育座りをして、なかなか眠れなかったな・・・・・・。
<次回へ続く>
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