グローバルで活躍できる日本人を育成したい!

私は現在、グローバル人材を育成するための海外研修をコーディネートする仕事をしています。
この仕事をするようになったきっかけは今から18年前(1994年)に海外留学コンサルティング会社を創業したことに遡ります。当時は日本人の海外留学人口がどんどん増えてきた時代でした。そして、留学先としてアメリカが大人気で、私のお客さんはほとんどがアメリカの大学や大学院に留学をしました。その後、時代の流れとともに海外インターンシップが脚光を浴びたり、語学留学の行き先としてはアメリカ以外のカナダやオーストラリアの人気があがってきたりしましたが、それでも渡航先は基本的に英語圏の欧米各国が多かったです。
しかし、今私が海外研修をコーディネートする国は主にアジアです。中でもASEANやインドなどが主な研修地です。
なぜASEANやインド?
なぜアジアで研修なのかと言えば、確かそのきっかけは、ある企業の方から「アメリカじゃなくて、インドとか、アジアに留学してた人はいないの?そういうところに留学していた人がほしいんだよ。」と言われたことがあったからです。実際、アメリカへの日本人留学生は減っていますし、留学の中身もだいぶこじんまりしたものになって、個人的にも英語圏の留学はやり尽くしたし飽きたなぁと思っていたこともありました。そして、それと同時に、私の個人的なバックグランドとして、学生時代にバックパッカーとして世界各国を旅したことが今の自分のベースになっていることもあり、「英語圏への留学を扱っている会社は多いんだから、俺は別のところを攻めよう!その方がグローバルで活躍できる日本人を作れるはず!」と思ったのです。
そして、私にとっては4社目となる株式会社スパイスアップ・ジャパンを昨年立ち上げました。「日本を活性化する!」「日本に刺激を与える!」という意味を込めた社名は、ルイヴィトングループのゲランやナイキジャパンの社長など、外資系企業のトップを歴任してきた私の大学の大先輩がつけてくれました。
こうして今は、ただの留学でもなく、ただの旅行でもなく、そして、ただの海外インターンシップでもない、新興国での海外研修をコーディネートして提供しています。
海外と関わるきっかけ
私は幼少時、3歳から8歳までの5年間、商社マンだった父の仕事でアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに住んでいました。物心ついたときは海外にいたため、自ら海外に飛び出そうと思ったわけではありません。
と言っても、子供の頃の話ですから、アルゼンチン生活が今の自分にどこまで影響を与えているかは分かりません。自分では、その経験よりも大学時代に学生バックパッカーとして海外数十ヶ国を旅した経験の方がはるかに影響を与えているような気もします。
でも、幼少時の5年間以外に、私の両親はトータル15年間南米に住んでいましたから、それらの経験も含めると、やっぱり少なからず親の影響はあるはずです。例えば、「海外に行くことに躊躇しない」という点では影響があったように思います。
1人で海外へ
幼少時に南米に住んでいたとは言え、それはあくまで親にくっついていただけですから、私が1人で海外に出た経験は大学2年生のときにアメリカに2ヶ月行ったことです。最初の1ヶ月はサンフランシスコの大学で語学研修をし、その後、アメリカ南部をバスで2週間、アメリカ西部をレンタカーで2週間、旅してまわりました。
当時はアメリカにすごく憧れていたため、憧れの地に来れたという高揚感で毎日が楽しくて仕方なかったことを覚えています。
そして、その翌年はヨーロッパを2ヶ月半まわり、そして、そのあとは長期休暇のたびに、東南アジア、インド、中米などに行きました。4年間の大学時代の中で10ヶ月間は海外にいたことになります。
海外へ出て、自分のなかで変わったこと
海外そのものが衝撃的に自分の中の何かを変えたとは思いませんが、バックパッカーの生活は毎日がドキドキワクワクの連続でした。1つのところに長くいるとドキドキワクワクというよりもリラックスした感じになりますが、僕は大学の休みを使っての海外だったため、いろいろと行きたいところが多く、移動をすることが多かったのです。そして、移動をするたびに、安い宿を探す必要があり、安い交通手段を探す必要があって、その場その場での対応を迫られました。
想定外というか、不測の事態もありましたし、理不尽な要求をされたこともありますし、そういえば、牢屋に入れられたこともありました。そんな状況をどう切り抜けるか!? その経験を積み重ねることで、徐々にタフな自分になってきたように思います。
実際、今自分でビジネスをしていて思うのは、ビジネスはマニュアル通りというか予定通りに進まないということです。その都度、対処方法を考え、それを実行しなければなりません。25歳から独立して、もう18年が経ちますから、その経験値もあるとは思うのですが、「自分で考え、自分で行動する」というベースは大学時代に旅をしていたときの経験が活きているんじゃないかなぁと思います。
グローバルで活躍するために必要な能力
私が思う「グローバルで活躍できる人」というのは、別に「グローバル」を意識せずに、世界のどこに行っても平然と普通に仕事ができる人ではないかと思います。そして、どの国の人とも普通にコミュニケーションを取り、彼らを巻き込んで業務を遂行できる人だと思います。
そのために必要な能力。それは「能力」というよりも「経験値」ではないかと思うのです。
例えば、いくら空手のマニュアルを読んで知識を身につけたり、あるいは道場で空手の練習をしたとしても、ストリートファイトを繰り返してきた奴にはケンカで勝てませんよね?あるいは、デートマニュアルを何冊読んでも、必ずしも女の子を満足させることができるわけではないですよね?
この例えがいいかどうかは分かりませんが、経験に勝るものはありません。
いくらテレビやネットで海外の風景を見たとしても、実際にその地に足をつけ、その国の空気を吸い、その国の人たちと話さなければ、その国のことはリアルに伝わってきません。何ヶ月とか何年間とかである必要はありません。たとえ数日間だとしても、その国に行くことで何か感じることはあるはずです。
そして、その経験値と、そこからくる自信こそが、世界のどこに行っても普通に仕事ができる能力に繋がるのではないかと思うのです。
現在の日本人に向けてのメッセージ
タイの洪水の影響でブラジルの工場が止まるなど、今やビジネスはグローバルに連動してます。どんな業態、どんな業種のビジネスでもそれは言えるはずです。
だから、これからはますますグローバルな視点を持ち、グローバルを意識することが重要なのではないかなぁと思います。もちろん、意識しなくても生きていける人はまだたくさんいるとは思いますが、意識した方が楽しいことが起こるのではないでしょうか。なぜなら、様々なビジネスにおいて、まだまだ日本に優位性のあるものは多いですし、だからこそ、グローバルを視野に入れた瞬間にビジネスが大きく発展することもあるからです。
そして、そのためにも機会を見つけて海外に出て行ってほしいと思います。
特に私のオススメは経済成長が著しい新興国です。そこには今の日本にはない、成長の高揚感や人々のギラギラ感があります。そして、そこにはチャンスの芽がたくさん転がっています。
自分の将来を見つめ直すためでも、新しいビジネスチャンスを見つけに行くためでも、美味しいものを食べに行くためでも、世界遺産を見に行くためでも、理由はなんでもいいと思うので、まずはとにかく海外に飛び出してみませんか?
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