開国ジャパン

こんにちは。

今日はつい先日訪れた街。オーストラリアのメルボルンについて少しお伝えしたいと思います。今回は外務省からの派遣で宮城県塩竈の「浦霞」と石川県の「天狗舞」という2社の蔵元と滞在時間21時間の弾丸ツアーでした。

ところで、オーストラリアの「国語」はもちろん英語です。
そのほかに小学生から「外国語」の授業があるそうで様々な言語の選択が出来るのですが、その中で最も履修生徒数が多いのは日本語だということをご存知ですか？
「中国語」や「イタリア語」などの人気が上がり、以前に比べて履修者数は減ってきてはいるそうですが10人に1人は日本語を選択して学んでいるそうです。

そんな親日的なバックグラウンドのあるオーストラリア。
中でもメルボルンはイギリス植民地時代の香りが色濃く残る美しい町。そして、「食」に関する感度が極めて高い町でもあります。

ここで、オーストラリアソムリエ協会メンバー、レストランシェフ、レストランオーナー、ジャーナリスト、ワイナリーのオーナを対象に、東北地方を中心に8種類の日本酒をテイスティングしてもらうイベントが初めて開催されました。
世界Top50レストランに入っているVue de Mondeからはシェフだけでなく、多くのスタッフも参加してくれました。

浦霞の佐浦社長（前左）と天狗舞の車多専務（前右）。後ろ左がVue de MondeのHeadシェフ、Cory Campbell氏。後ろ右がSous ChefのFlorent Gerardin氏。

この企画を中心になって動かしてくださったのが、オーストラリア・ソムリエ協会では唯一の日本人メンバーである伊賀雅彦さん。メルボルン市内の日本食レストラン「花菱」でご活躍です。

そしてもう1人。熱い男がいました。Andre Bishopさん。

15年前に彼が週3回は通っていたという居酒屋のご主人がお亡くなりになり、奥様が閉店を考えていたところ、その話を聞いて常連客だった彼がお店を買い取って引き継いだという大の日本酒ファン。
現在もメルボルンの人気店として市内に2店舗を構え営業を続けています。そのお店の名前はIzakaya Chuji(居酒屋　忠治）。
さらには昨年、彼の理想の居酒屋のコンセプトを詰め込んだKumo（雲）もオープンさせました。どちらも日本酒を愛する彼の思いの詰まった店です。

もう一つ、日本に魅せられて、酒を通じた日本を美しく発信しているのがLesley Kehoe　Galleries。日本のレアなファインアートを1980年代初めから取り扱う画商。
このギャラリーでは、酒器を通じたプレゼンテーションを全く独自に展開しているそうです。
美しいカレンダータイプのカタログで俳句、写真、そしてお酒の知識を紹介したり、利き酒会なども開催されています。

日本人であろうと、オーストラリア人であろうと関係なく美しい日本の美、日本酒の味が与える感動は同じなんですね。

今回はオーナーの息子さんのByronさんに色々と案内をしてもらいました。

超短時間の滞在でしたが、また一つ日本酒のHot Spotを見つけることができました。