インドの経験を経てべトナム就職へ!

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1994年からずっとアメリカを中心とした欧米圏各国の留学やインターンシップを扱ってきましたが、今は欧米への留学ではなく、アジア各国の海外研修事業を行っています。

そして、アジア各国の海外研修事業を始めることになったきっかけは、今から1年ちょっと前の2010年12月に母校の上智大学で授業を行ったことでした。

 

「インドでインターンシップがしたいです!」

 

私が話したのは上智大学経済学部の授業で、毎回、異なる実務家が話すという講座の1コマを担当させていただいたのですが、学生にグローバルな視点を持たせてほしいという依頼を受け、「日本企業を取り巻くグローバルビジネスの状況」や「今、求められているグローバル人材像」、「グローバル人材になるためにはどうしたらいいのか」といった内容を話しました。

そして、90分の授業が終わったときに、1人の男子学生が近づいてきて、「インドでインターンシップがしたいんですけど、豊田さんにそういうことをお願いできるのですか?」と聞いてきたのです。

前述の通り、私自身は欧米圏での留学やインターンシップばかりを扱ってきたため、アジアでのアレンジはやったことがありませんでした。

でも、私が授業で話した内容は「これからは新興国を目指そう!」というものでしたし、正直、欧米への留学事業には飽きていたということもありましたので、ちょっとアレンジしてみようかなと思って作ってみたのが、インドのバンガロールで開催するインド語学研修&インターンシップでした。

たった5週間の経験で人は変わる!

海外経験も少なく、もちろんインドには行ったこともないH君は、「インドでインターンシップがしたいです!」と言ってきたものの、行く前は不安を抱えまくっていました。細かいところまで気にして、私自身、大丈夫かなぁ!?と思ったほどです。

しかし、5週間を経て日本に戻ってきたH君が吐いたセリフは、、、

「なんか日本はみんな暗いですね〜!」

「いやいや、お前も決して明るくなかったし、あれだけ不安だらけだったじゃないか!」とは言いませんでしたが、5週間で何があったんだろう?と思うくらい、力強くなって帰ってきたのです。

そして、本当は日本の企業に入る予定だったにも関わらず、今度は「豊田さん、インドで就職したいんですけど、それはできないですかね〜!?」と言ってきました。

もちろん、やったことはなかったのですが、せっかくなので繋いでやるか、、と思って、インターンシップを現地でアレンジしてくれた仲間に確認したのですが、ちょっとインドは無理そうでした。ただ、そのとき、もしかしたらべトナムはいけるかもなぁと思って、H君に「インドは厳しいけど、べトナムはどう?」と聞いてみたのです。

本当はインターンシップを経験したバンガロールが良かったようですが、とにかくアジアのどこかで働いてみたい!というように意識があったため、もしチャンスがあればべトナムでも大丈夫です!という回答でした。そして、そのときにこう言ったのです。

「インドでやってきましたから、べトナムでも大丈夫です!」

 

インドでやってきたからべトナムでも大丈夫ってよく分かりませんが、でも、その気持ちが分からないわけでもありません。H君にとっては、それだけインドの5週間が大変だったのでしょうし、だからこそ自信をつけたのだろうと思います。

社会経験のない新卒ということもあって、彼のべトナム就職の道も決して平坦ではなかったようですが、結局、最終的には日本の超大手通信メーカーの現地採用に決まりました。

考えてみたら、1年ちょっと前まではアジアで働くことなんて考えたこともなく、そして、日本の企業から内定までもらっていたにも関わらず、インドで5週間インターンシップを経験したことで、日本の企業で働くという選択をやめ、そして、行ったこともないべトナムで就職を決めてしまったなんて、彼の人生にとっては非常に大きな変革です。

でも、5年後、10年後を考えると、H君のこの決断と行動は正しかったとなるんじゃないかなぁと思っています。これからが本当に楽しみです!


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