相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.20~集え!ベンジャミンの名の下に~

ベンジャミンに勝手にバングラデシュの情報を入れられ、リーグもなかなか勝ち星を得ず、当たり障りのないタイ生活が流れてく。
そして、バングラデシュって言ってたベンジャミンは、ベトナムの2部リーグのチームにレンタル移籍したの。
当時のタイの給料よりベトナムの方が良かったみたい。
90日もオーバーステイしてたベンジャミン。
なのに焦らなかった強靭なメンタルを持つベンジャミン。
罰金のお金をボクに借りるベンジャミン。
アディダスが好きだって言ってたベンジャミン。
自分家にDVDプレーヤーがないのにDVDを借りてきて、人の都合関係なくうちのプレーヤーで見に来るベンジャミン。
彼がベトナムに旅立った。
頑張れベンジャミン。
極力戻ってこないでくれ・・・・・・。
そして、更にリーグは進んでゆく。
うちのチームは降格ラインギリギリ。
そんな、ある日の試合。
試合が終わって控え室に行くと、なにやらとてつもなく怪しい雰囲気を纏った黒人がいるワケ。
よく見たらヤツだ。
ベンジャミンだ。
その怪しい雰囲気の正体ってのはね。
ヤツが手にしたそこそこのお金により、身なりがかなり胡散臭くなってたのよ。
黒の革靴に白のパンツにタイトな黒の長袖シャツ。
そして大きなサングラス。
テーマは中国のプロデューサーってとこかな。
あんなにアディダスが好きって言ってたのに、アディ要素は1つも含まれてなかったよね。
そして更に。
ボクから借りたお金は忘れてるらしい。
って、思っていたらボクの勘違い。
アイツ、「ギブミー」って言ってたもんね。
はなから貰う気だったね。
そして、トドメの一言。
ボクが、「バングラデシュは行くのか?」って聞いたのね。
衝撃ですよ。
「ユタカが一人で行きな。友達紹介するから」だって。
いやいやいや。
ボク、行くなんて一言も言ってないよ。
行くって言ってたのお前だよ。
1000歩譲って“We”だったじゃん。
どういう記憶のすれ違いよ。
そして、更にリーグは進みリーグも最終戦。
この試合に勝てば残留決定。
引き分け以下なら入れ替え戦。
ボクらは入れ替え戦を戦うことになったの。
そして、その入れ替え戦に勝利してなんとかタイリーグ残留を決めたの。
さあ、その後ですよ。
ベンジャミンがベトナムで活躍したらしく、ベトナムの数チームがタイでプレーする黒人に目をつけたの。
で、ベトナムのチームのマネージャー数人がタイに来たの。
ベンジャミン監修の元、タイでプレーする黒人。
基、タイに住んでる黒人が終結してチームを作ったの。
そのチームでタイリーグのチームと試合をして、その試合を見てベトナム側がスカウトするって感じね。
でさ、黒人じゃん。
ボク関係ねえじゃん。
なのにさ、左のサイドバックがいないからってボクは急遽借り出されたの。
黒人黒人黒人ユタカ黒人・・・・・・みたいな。
でもさ、基本的にタイリーグでプレーしてた黒人たちよ。
そりゃあ強かったよ。
タイリーグ前期優勝のチームと試合しても余裕の勝利だし。
たださ。
纏まりだけは全くないよね。
ボクがTABACCO FCで1番最初に連れて行ってもらった地方の大会。
この黒人チームであの大会に参加したの。
もうね、黒人たちったら大変よ。
入場で整列しようとしたのね。
そしたらサポーターが音楽鳴らすじゃん。
ホレ、こちとらなんだかんだ言ってタイリーグの外国人たちですよ。
サポーターも応援に熱が入るってもんよ。
しかし、その応援は時に足を引っ張るの。
その音楽に対して一人が踊りだす。
ソレ見てまた一人が踊りだす。
つられてユタカも踊りだす。
もうね・・・・・・整列すら出来ねえ・・・・・・。
初めてじゃないかな。
試合前にイエローカードまで行かなくても警告を受けるチームって。
今度は円陣組むじゃん。
兄弟でプレーしてる奴らがいて、キャプテンがそいつらに「ファミリーゲームじゃねえぞ。」って言って、みんなが笑ったらそこで喧嘩が始まるの。
なかなか試合が始まらんよ。
タチ悪いのが、試合やったらスゲエ強えの。
結局、ベンジャミンと黒人数人はベトナムに行くことになったの。
そしてボクはベトナムには行かず、マインドコントロールにより“バングラデシュ”の文字だけが頭に残されたのでした・・・・・・。
<次回へ続く>
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