タイ式のほほん習慣(1) 「待っている」?「待たされている」?

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以前住んでいたバンコクに、先日10日間だけ里帰りしてきました。

本帰国から1年半。2回目の里帰りではありましたが、1年半もじっくり日本に腰を据えた後だと、改めて「日本と全然違うなぁ」と感じた、タイ式の、のほほんとした生活習慣があります。

それらをいくつか本稿を皮切りに、数回に渡って書き出してみようと思います。
(私にも、書いて行く流れの中で何回になるかわからないので。あえてゆる~く、数回のミニ連載とさせて頂きますね。)

 

 
「待つ・待たせるのは悪いこと?」


入国時のイミグレーションの長い列から始まり、どこへ行っても待ち時間が長いのは、タイでの常ですね。

レジでもなんでも、目の前で待っている人たちがいるのに、作業をスピードアップさせようとしない。私は最長40分、テーブルでのお会計を待ったことがあります。

思うに、タイにはもともと「待つ」ということに対して、悪いイメージがないのではないでしょうか。

日本では「時は金なり」。
「遅い事・待たせること」は、相手の時間をむやみに使わせる、悪い事だとされていますね。

効率化・ハイスピード化を得意な事・良い事だとして、猛スピードで先進国へと発展してきた、日本ならでは。もちろん、先進他国でも言われる言葉ですね。
私もこうして日本で仕事をしていると「時は金なり」だと、本当に思います。

 

 

しかし、そもそも「待っている」人達は、「待たされている」のでしょうか?
用事があって、必要があって、その作業をしてもらいたくて、自分の意思で「待っている」のではないでしょうか?

そういう視線に立つと「作業する人たちも、がんばってくれているんだ」と、待っている側が理解してあげることもできますよね。

この「待つ」という現象に対して、タイ人がどんな気持ちを持っているかを、宗教的背景とタイ語から推測してみましょう。

タイは仏教国。

生まれてからこの世を去るまで、寝ても覚めても、朝から晩まで、仏教の教えに基づいた暮らしを送っています。

仏教では、隣国インドのガンジーの生き方からもわかるように、何よりも平和を尊びます
平和な道を選ぶために、どんな現象が起こってもまず「理解しよう」とするのが、タイ式思考の特徴だと思います。

 

タイ語には「ジャイ」=「心」という単語を用いた表現が数多くあります。

その中から2つ、ご紹介します。

 

 

 

 

「理解する」という言葉を「カゥ・ジャイ」と言います。「カゥ」は入れる、「ジャイ」は心。
日本人にとって理解するとは、「理」(ことわり)を「解する」ことですが、タイ人にとって理解するとは、「心の中に入れる」ということ。

 

「ナーム・ジャイ」という言葉があります。
「ナーム」は水、より広義には「水分」や「液体全般」を表します。
直訳すると「心の水分」、ちょっと意訳して「心の潤い」と言っても良いかもしれません。

意味はジャストな日本語訳が難しいのですが、「思いやり」「やさしさ」「許しの心」「情け」という雰囲気の言葉です。心を潤すものというイメージがあります。

 

彼らタイ人は、どんな現象・物事を理解するときでも「思いやりを持った心に、その現象を入れることで、お互いに理解できる」という心持ちで接しているのだと思います。

理解できると、戦わずに済みます。仏教国らしい、平和な精神の現れですね。

 

談笑しつつ、赤ちゃんも抱えながら、のんびり仕事するタイ人。

赤ちゃんもいることだし、暑いから急いでも仕方ないよねぇ~。という空気ですね。

 

日本人の私たちにしてみれば、「それで待ったことによって、次の予定に差し支えるじゃないか!」と思うこともあるでしょう。

が、それがタイならば、それこそ「ナーム・ジャイ」「カゥ・ジャイ」の国
次の予定の相手も遅刻したって「遅れてもしかたなかったんだよね。わかってるよ。」こんな感じです。
待った側は「待たされた」だなんて、そんな思考は全く辞書の中にないのだと思います。
どんなことでも、自分の意志ではなく相手の都合によって、自分のペースが乱されたと思うと、ツライものです。

だけど「(自分の意思で望んで)待っている」。

何事も自分の意思で望んでやっているんだ!と自覚すると、たいていのことには腹が立たなくなるものです。

そういう思考の積み重ね以前に、これだけ暑いと、焦れば焦るほど余計に暑さを感じるだけです。
若者向けのPOPSでさえ速いテンポの曲は流行りません。
国民全世代において人気があるタイ歌謡は、だら~っとした曲調が特徴です。
そしてタイは何より、「マイペンライ」精神の国

 

 

「マイペンライ」とは、大丈夫、気にしないという、まさにタイ人の精神を1番を代表する言葉。タイ語を通じてタイを語るには、はずせない言葉です。

何があっても彼らは、まず「マイペンライ」と言います。あの大洪水のときでさえ。
これが結構、良く効くんです。

 

何かあっても「まぁいっか」「ちょうどよかった」と、とりあえず一言つぶやいてみる。
そうするだけで、本当に「大丈夫さ♪」「どうにかなるか!」という気持ちになれるから不思議です。

 

さて。こんなタイ人の思考習慣、あなたも今日から取り入れてみるの、いかがですか?
かなりストレスフリーになるものですよ。

次回は「自分の意思で望んで」という部分に関連して、タイ人お得意「マイペース」であることについて、綴ってみようと思います。

タイ人のこんなストレスフリーな思考に、思わずにんまりしたアナタ。 次回もおたのしみに!

 


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