世界各国の人々は今「3.11」をどう思っているのか?

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「3.11」、東日本大震災から約1年が経ちました。

日本ではこの1年間震災に関する報道は連日続いていますが、この震災一周年というタイミングではその報道ぶりも過熱気味にあり、またそれらを受け取る側の私たち自身も、震災について改めて考えさせられる機会が増えているかと思います。

そこで世界に目を向けてみるとどうなのでしょうか?

3.11直後、近隣諸国をはじめ、多くの支援物資、レスキュー隊、義援金を送ってきてくれたのは皆さんの記憶にもまだまだ鮮明に残っていると思います。

日本国内での報道量は異常に高まっていますが、1年たった今、日本の震災について、世界各地ではどのように扱われ、各地の人々はどのような思ってくれているのでしょうか?

開国ジャパンプロジェクトでは、世界各地で活躍している開国アンバサダーから、現地情報を集めてみました。

 

まずは、タイから。

ところで皆さん、「津波」というのはすでに世界標準用語になっているのはご存知でしょうか?

「TSUNAMI(ツナミ)」と言えば、ほぼどこの国でもそれが何であるか理解してもらえます。

実は、このツナミが、タイだと「チナミ」になってしまうそうです。
※タイでは「ツ」の発音が無いからそうなってしまうんだそうです。

そんなタイには、特に首都バンコクでは、多くの日本人が住んでいて、その日系コミュニティの大きさたるや世界でも有数。

そんな現地の日本人の方々が中心となって、チャリティイベントを実施したりしていて、タイ人の方々を巻き込んで、震災についてのテイクアクションを行ってるようです。下記の写真のようなチャリティTシャツも売られています。

開国アンバサダーの松本ゆう子氏によると、そこら辺の街のマッサージ屋さんの人ですら、

「日本のチナミ、大変だったでしょう!日本もタイも助け合って、いろいろやってるよね!」と、向こうから話題に出してくることが良くある、とのこと。

Tシャツ効果もあるのかもしれません。

確かに、昨年はバンコクでも水害があり、同じ被災した国ということでお互い手を取り合って行く、という意識を持つことは大事なことです。そういう意味では、私たちも、自分の国の震災についてアピールするだけなく、世界各国の事情についても忘れてはならないですよね。

 

続いて、日本との関係性が強いアメリカから。

小野雅裕アンバサダーからの情報によると、

「アメリカでは3.11の一周年は全く話題になっていません。」

という、あれれ?というレポートを受け取りました。

しかしながら、以下のように続きます。

「かといって、アメリカ人が日本の地震に無関心なわけでは決してありません。

日本でハリケーン・カトリーナの日、ハイチ大地震の日が記憶されておらず、テレビで一切取り上げられなくとも、日本人はそれらの災害のことを気にかけており、ニューオリンズやハイチから来た人と出会えば、「家族や友人は大丈夫か」と気遣いをするでしょう。

それと同じで、3.11の日は記憶されておらず、テレビで一切取り上げられなくとも、いまだに多くのアメリカ人が「お前の国は大丈夫か」と気遣ってくれます。」

なるほど、確かにその通り。「3.11」という日付そのものが大事なわけではないですよね。

※ちなみに、ハリケーンカトリーナは2005年8月25日にアメリカ上陸。ハイチ大地震は2010年1月12日です。

 

中米コスタリカからの小原京子アンバサダーからのレポートです。

コスタリカでは日本大使公邸でレセプションが行われたり、コスタリカメディアの記者を日本に招待して、その後、約1週間にわたり、現地新聞に日本の震災、現在の復興状況の記事が掲載されるとのこと。

民間だけでなく、日本政府の積極的な取り組みが伺えます。

 

その他、世界各国の大使館でも同様の取り組みが行われているようで、東アフリカのエチオピアで古崎陽子アンバサダーがキャッチした情報では、

3月5日に日本大使館主導でレセプションが行われ、各国大使や各宗教宗派のリーダーが招待されたそうです。

利き酒コーナーや写真展示なども行われました。

冒頭に掲載した新聞のようにエチオピアのメディアでも取り上げられており、エチオピアからの義援金(約2700万円)に対する日本からの感謝などが報じられているとのことです。

 

西アフリカ・セネガルでも同様で、品川夏乃アンバサダーからも同様の情報をもらっていますが、自国や隣国の選挙期間と相まって、治安悪化も懸念されるなど、一筋縄にはいかない事情もあるようですが、品川氏の仲間たちとも地道にアピールをしていくと、心強い連絡をもらっています。

 

欧州イタリアではどうでしょうか。

新アンバサダーに就任した井谷直義氏によると、

最近、現地の雑誌「panorama」では、日本の震災に関しての特集が行われたそうです。

タイトルには「奇跡の国、日本 以前よりさらに力強く」とあります

さらに表紙には、

「地震、津波、そして原子力事故に見舞われ、日出ずる国は終わりの見えない危機的状況に落ち込むと考えられていた。しかし、実際にはほんの一年の時を経て、すでに日本は地に足のついた復興の途上にある。それは(頭を抱えて泣き叫びなどせず)屈することを知らない日本人の力によるものだ。」

とあります。

イタリアでも、ローマ・フィレンツェ・ミラノなどを中心に日系コミュニティや政府や大使館後援のイベントが3月11日前後に多く予定されているとのこと。

昨年10月末には、キャプテン翼の原作者である高橋陽一先生のチャリティフットサル大会も開催され、開国ジャパンプロジェクトも協力を行っています。

 

豪州では、震災直後にスポーツの世界でもアクションが取られました。

Aリーグという日本のJリーグにあたるプロサッカーリーグで、日本人の森安選手も所属するシドニーFCでは、アジアチャンピオンズリーグでの鹿島アントラーズとの対戦日に合わせてスタジアムで募金活動が行われ、開国アンバサダーの西条正樹氏も積極的に携わっています。

これは震災直後の昨年4月に行われたものですが、今後も継続してオーストラリアでも日本人コミュニティを中心に活動を行っているそうです。

 

日系コミュニティといえば、その大きさが世界最大の規模(約150万人)を誇るブラジルでも、やはりその日系人たちを中心として多くのイベントが企画されている。

サンパウロ在住の開国アンバサダー砂塚氏によると、写真展・日本郷土料理イベント・和太鼓コンサート・映画上映・アート講演・一周忌慰霊ミサ・追悼法要・フットサルイベントなど、堅いものから柔らかいものまで、各種イベントが行われるようです。

一方で、日系コミュニティから一歩離れてみると、一般のブラジル人の中では今回の震災に関して、日本への特別な想いは徐々に薄れつつあるとのことです。

ブラジルでは彼ら日系人や日本人たちの巨大なコミュニティという他の国にはないものがあり、今回の震災に限らず、両国の懸け橋になってくれていて、今後も彼らの活躍は日本とブラジルの関係に大きく寄与すると思われます。

 

最後に、中米グアテマラから。

有村アンバサダーからのエピソードです。

「現地の人と話をしていて、自分が日本人であることを伝えると、いまだに

『津波すごいひどかったろ?大丈夫か?』というように気遣ってくれます。

 

地震があった直後に僕らでなにかできないかと、周りの人に寄付を募りにいきました。ほとんどは観光客向けに行ったものですが、現地の方も50円、100円と寄付をしてくれました。

グアテマラでは月収が2万円~3万円の人が大勢います。もっと少ない人もいます。

そんな中で出してくれた50円、100円は金額的に見れば少ないですが、彼らの気持ちがすごく伝わってくる出来事でした。」

そして、レポートではこんな風に締めくくっています。

「これは私の個人的な意見ですが、日本は国外と国内で積極的に発信をしていく必要はあると思います。

国内では、いかに悲惨だったか、ということだけを伝えるのではなく、自分たちの国は活断層がいくつも走るプレートの上に乗っかっている国であり、今後災害が起きたときに、どうやって立ち向かっていけばいいのか。これらをもっともっと具体的にやっていく必要があると思います。

国外に対しては、多大なる支援を受けてどこまで復興が進んで、どこまでできていないのか。これをはっきり示していくことが大事だと思います。

はっきり、というのは、そもそも自分の国のお金がどのように使われたのか、その使い道が明確になればその国も報道がしやすいと思います。

お金は結局ごっちゃになってると思いますし、上の話はちょっと極端な例ですが、伝え方も考えて支援の使い道を決めていれば、より多くの国が関心を持ってくれると思います。」

今回、もちろん世界のすべての国々、都市の情報を集められたわけではありませんが、この1年間、日本だけでなく世界中で日本へのサポートが行われてきました。

そして、日本人・日系人コミュニティを中心に、アピール活動も行われています。日本政府はしかるべきルート、コミュニティを活用して各国関係者に関心を持ってもらう努力をしているようです。

今後はもちろん継続して東日本、東北のためにできることを考えながら、私たちも世界の方々への感謝の気持ち、そして世界中でも同様の災害や貧困などの社会問題があるということを忘れないでいるべきでしょう。

3.11当日、世界でどのようなことが行われたのか、についてはまた改めて記事にしてみたいと思っています。


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