相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.22~新地開拓、バングラデシュへ~

さて、2カ国目のバングラデシュ。
正直、行く前はかなりビビってたんだよね。
だってなんか怪しいでしょ。
世界3大貧国って情報だけで選んだ国だもの。
前回も書いたと思うけど、タイでプレーする日本人はボクが2人目だったらしいの。
だから今回の国はボクがお初になれてまだ誰も行ってない国。
そして誰も行きたがらないちゃんとお金を貰えるサッカーリーグを探したのよ。
探したって言ってもインドかバングラデシュしかねえかなって、なんかのお告げのように思ってたの。
ま、みんなが“マジで行くの?”たいな顔するのってアジアじゃその2ヶ国ぐらいだと思ったし。
そして、その2ヶ国だったら貧しいバングラデシュの方が、周りがいいリアクションするんじゃないかって思って決めちゃったの。
で、すぐに後悔したの。
なんで後悔したかって?
ハイ、じゃーここで質問。
バングラデシュについて知ってることを述べよ。
・・・・・・なんもないでしょ。
でね、そんな当時はイラクがやたらと暴れてたのよ。
するとボクのメンタルはこうなるから・・・・・・。
イラクのお国がTVで放送される
→彼らの顔と使っている文字がブラウン管からボクの視界へ
→バングラデシュ大使館に行った時に見た顔と文字が思い出される
→なんか似ていることに気づく
→同じ国だと錯覚する。
イラクの事は知ってるよ。
中東にあるんでしょ。
そしてドンパチやってるでしょ。
でもバングラデシュなんて国、言っちゃ悪いが場所すら知らねえよ。
今でも分かってねーんだもん。
当時のボクが知るわけないよ。
飛行機が連れて行ってくれるもんだから、いちいち世界地図で確認なんてしないでしょ。
当時のボクはイラクとバングラデシュがものすごく近くにある国で、みんな日本人の事は嫌いなんだろうなぁとか思っちゃってたんだよ。
そんなわけでボクは、バングラデシュに行ったら下手すりゃ捕まったり、流れ弾に当たっちゃうんだろうなぁとか思ってたの。
*実際はそんな国じゃないよ!!!
そんな国にボクが飛び込むって言うから、タイにいた仲間は”ネタ”として笑ってくれたよね。
で、その後、社交辞令程度に心配してくれたよね。
みんな、忘れないからね。
半笑いで言ってた「がんばってね」。
1人だけまともに心配してくれた、安全トラベルなる全く安全さを醸し出していない旅行会社の社長さんの池本さんは、奇跡的にバングラデシュに住む日本人のお客さんがいたからその人を紹介してくれた。
そして、なんとバングラデシュに着いたその日に、日本人会の会長さんちで食事会なるものを開いてくれることになったんだよ。
しかも、わざわざボクの事を空港まで迎えに来てくれてね。
優しいやね、日本人。
しかし、着いてみて、優しさとは裏腹に国には相当カルチャーショックを受けたよね。
人多いし、ホームレスはもっと多いし、銃を持った警察みたいな人がウロウロしてるし、信号止まるとすぐにお金頂戴って言ってくる子いるし。
ホテルは3日しか取ってなかったからボクには彼らが4日目の自分の姿に見えたよ。
いやぁ、今回も感じるよね。
ものすごい量のどうしようを。
で、そのどうしようの中、会長さん宅に到着。
そこでボクの中では人生で大きめの出会いが。
青年海外協力隊のサッカー隊員さんの三田さんを紹介してもらったの。
その人がね、すげえ駄目な人で良い人なの。
駄目な部分は置いときまして。
4日目から住む家がないからどこかに安いアパートがないかを聞いたのね。
そしたらよ。
「じゃあ、うちに泊まって良いよ。」だって。
知り合ってすぐだよ。
冗談で「金とか盗むようなヤツじゃないだろ」って言ってたけど、当時のボクの見てくれは色黒の金髪だったから、“盗まなそう”では無かったよね。
こうして、三田さんと共にボクはタイと同じパターンのバングラ生活を送ることになったんだ。
人はコレを“パラサイト生活”と呼ぶ。
ハイ、選手になる前にプロのパラサイターになりました・・・・・・。
<次回へ続く>
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