バックパッカー的スタディーツアーとは?

KA01

はじめまして こんにちは。

カンボジアで「サンダルツアーズ」という海外スタディーツアーを主催しています、石子貴久と申します。

なぜカンボジアなのか?
と言いますと、私は10年程前に「電波少年」という番組企画でカンボジアの道の舗装に携わっておりました。
番組終了後には日本の中古文具や古着を届けるなどの個人的な活動をはじめ、そうした中で体育・音楽・図工といったいわゆる情操教育の無いカンボジアの教育事情を知ることになり、そうした点を補填すべく小学校への出前授業を思いつきました。

学校や井戸建設などのハード面ではなく、授業やイベントといったソフト面での支援です。

電波少年時代のコネクションなどを使い、電気も水道も通っていない田舎の村に訪問し、その小学校での
出前授業の開催や、カンボジア軍基地に参加者を連れて行き、プチ○○体験をさせたりと、毎回趣向をこらしたユニークなツアーを催しています。

今回は初回のコラムということでは、先ずは「お宅は一体どんなツアーやってるの?」と、よく聞かれる点を
ご紹介すべく、コンセプト的なものを書かせてもらえたと思います。

 

■「観光」と「旅」の違い。

「観光と旅の違いは何だと思う?」 ツアー初日、参加者にこう尋ねています。

「観光」とは何か?

「旅」とは何か?

観光とは読んで字のごとく「光を観る」と書きますよね。

例えば歴史的建造物や遺跡など、その国が世界に誇る場所には大体スポットライトが当てられ、そういった綺麗な所、美しい所を見る行為がいわゆる「観光」。

それに対して「旅」とはどんなものか?

サンダルツアーズの「旅」とは、“見た光の分だけ影も観よう”というものです。

例えばディズニーランド。 ミッキーたちの居る世界はキラキラ輝いていて、おそらくあそこは光だけの夢の世界。

一方東南アジア。 ビーチリゾートや世界遺産、グルメやスパなど“キラキラ”がたくさんあります。
でもこちらは現実の世界であるため、その光の裏側には(良い意味でも悪い意味でも)陰の部分が潜んでいます。  貧困、教育、環境破壊、ドラッグ、幼児売春・・・等々

 

あくまでも私どものひとつの解釈ですが、物事には二面性があり、そういった「光」と「影」を通して世の中を
三次元的に見ていくことで、その国や物事がより立体的に見えてくるのでは?ということを提案しています。

このような旅の視点や意識をチューニングして 当サンダルツアーズはスタートします。

 

■「何か・・・」の逆転の発想。

「何かあったら・・・」

これに続く言葉は?と問えば、十中八九で「・・・困る。」という答えが返って来るでしょう。

「何かあったら困る」・・すなわちスケジュールに無いコトや想像の範疇を超える予測できない事態など、
この「何か」を私たちは割りとネガティブに捕らえがちです。

それが特に発展途上国への旅の場合、決断の足かせやブレーキに繋がっているケースが多く、勿体無いな~という感があります。

 

「国語×図工」でカンボジアの昔話の紙芝居を作成し、上演会をしました。

 

もちろん海外の旅行先で、危ない何かというのは可能性としてあります。

しかし「何か」の中にもやはり両面があって、予想だにしなかった面白い事というものも含まれます。
例えばステキな出逢いだったり、運命的な気付きだったり、はたまた人生を覆すような何か・・・

これを以前友人が“ ステキなハプニング ”と称していましたが、この捕えようのない不確定な「何か」を“ステキ”に発想転換できるというのも、旅を格段に楽しくしてくれる要因なのかなと思っています。

「日本には無い“何か”がある!」このモチベーションで海外に飛び出していって欲しいと想います。

 

■「先入観」の破壊。

自分で見たり実際に経験したこと。 それ以外の全ては「先入観」で築かれたある意味“虚像の世界”です。
「行ったことのない外国」というのは大抵がニュースやテレビ番組などで形成された先入観の結晶体です。

今、「中東のシリアのことどう思う?」と聞いたなら、内戦で連日たくさんの死者が出ている危険な国。というような答えが大半でしょう。もちろんシリアなんて遠い国なかなか行けませんし、テレビなどのソースでしかイメージを持つ事は出来ません。
しかし私が訪れた2003年、シリアは周辺の中東の国々でも抜群に良い国民性の国だった。という超好印象国で、連日の報道にはやるせない思いばかりです。

ことカンボジアに関しては世代間によって先入観が随分異なるようです。

当サンダルツアーズの参加者の多くが大学生なのですが、彼らの多くは芸能人あるいはタレントがボランティア企画で貧しいカンボジアへ、または番組で小学校を建てよう、といったものを見てカンボジアへやってきます。

しかし彼ら学生たちの父母世代は子供がカンボジアへ行く、ということについて別の先入観をもって危険を語ります。父母世代が若者だった70年代後半は現在のシリアや中東情勢の様にカンボジアで泥沼の内戦が行われた負の時代で、「東のホロコースト」と言われたポルポトによる大虐殺を目の当たりにした時代なのです。

父母世代のカンボジアには、「内戦」や「地雷」という先行イメージがあり、子供世代には「ボランティア」や「かわいい子供達」というイメージのギャップがあり、結構親子で揉めた末にツアー参加を決めてくれた学生もいます。

そして実際にカンボジアの地へ来てみて・・・
参加者の大半の先入観がボロボロと崩れ去って、実体験を通して物事を語ることの大切さに気付くようです。もちろん間違っていなかった先入観もありますが、それをはるかに凌駕するような「百聞は一見にしかず」があるようです。


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