大胆かつ柔軟な人材とは

スタンフォード大学の教会

こんにちは、開国アンバサダーの野村です。今回のコラムでは、開国ジャパンプロジェクトで多く語られている、グローバルで活躍できる人材像について、私の経験に基づいて書いていきます。

※ 写真は、今回のコラムの話題の中心であるグローバルで活躍する人材を多く輩出するスタンフォード大学の教会を背景にした写真です(右下筆者)。

 

このテーマは、開国アンバサダーの多くの方が語っているテーマでもあります。他のアンバサダーの方の意見と重複や矛盾などあるかもしれませんが、私の意見ということでご覧いただければ、と思います。

 

■  前回のコラムのまとめ

前回のコラムでは、以下の3点が重要、という結論をご紹介しました。

 

  • 情報過多の現代において、情報を鵜呑みにしない。
  • ものごとの一面だけを見ず、多面的にとらえる。
  • 鵜呑みにした情報に基づく思い込みのために戦う前から負けてはいけない。

 

自分で言うのもなんですが、なるほど、その通りですね。。。

 

前回のコラムでは、できるだけ具体的な例など引用して、わかりやすく説明したつもりですが、上記の結論だけでは、具体的に、グローバルで活躍する人材像がわかりにくいと思います。

 

■  グローバルに活躍するために必要なこと

では、具体的にどういう人材がグローバルで活躍するのでしょうか。

 

いろんな要素が必要だと思います。日本人以外の人と英語ができたほうがコミュニケーションをとるとき便利です。また、海外での生活や異文化体験も重要です。

 

そんななかで、私の経験に基づくもっとも重要なポイントは、柔軟性(Flexibility)だと私は思います。

 

今回のコラムでは、「柔軟性」というキーワードを中心に書いてきます。

 

■  柔軟性の「ない」人

では、ここでいう柔軟性とはどんな意味なのでしょうか。

ご理解を深めてもらうために、あえて、柔軟性のない人の例を以下に紹介しましょう。

 

■  とても頭がよく優秀だけど、自分の意見を譲らないひと。

自分自身が頭がよく優秀だと思っているひと(勝手に思い込んでいる人も含む)で、自分の頭で考えた理屈に基づく自分の意見を譲らないひとがいます。こういうひとは、どうも、自分の意見を否定されると、自分自身で考えた理屈を否定され、自分の頭の良さを否定されていると考えるようです。

 

チームで活動している場合、このような考え方の人がチームリーダーでは、他のチームメンバの意見が採用されるチャンスが理論上なくなってしまい、もったいないです。

 

自分の意見を頑なに譲らない人を見ると、「じゃあ、あなた一人でやれば」と言いたくなります。

 

■  自分と似た文化や習慣を持つ人を重用し、異なる文化や習慣を受け付けない人。

人間だれしも、自分と似たような文化や習慣を持つ人と一緒にいると、文化や習慣の軋轢もなく、快適に思うでしょう。

 

私だって例外ではありません。たとえば、海外生活が長くなると、日本食が食べたくなります。

 

ただ、グローバルに活躍する人材という意味では、文化や習慣の軋轢に過度なストレスを感じていては、文化や習慣の違う人材とともに活動することはできません。

 

個人的な快・不快で判断せず、文化や習慣の違う人も含めて、もっとも合理的な判断を下すことが求められると思います。

 

たとえば、私の経験で、海外で導入実績が多くあるパッケージソフトウェアの大規模プロジェクトにおいて、海外からパッケージソフトウェアの専門家が多数来日したことがありました。

 

私が責任者だったチームにおいては、チーム体制の中心であるチームのサブリーダーに外国人専門家を抜擢し、日本人の部下を持たせました。一方、他のチームでは、外国人専門家をアドバイザーの位置づけとして、チーム体制の脇のほうに位置づけ、チームの中心は日本人で固めました。

 

自分が過去に行ったことなので、私自身が正当な評価ができるか少々怪しいですし、状況によるとは思います。また、最初の頃はコミュニケーションのギャップや仕事のやり方の違いで戸惑うことはあります。

 

とはいえ、海外から来てくれた外国人専門家をチーム体制の中心に置くほうが、最終的には、チームの力を最大限に引き出すことができたのではないか、と私は思っています。

 

■  過去に実績をあげてきたけど、過去の成功体験にあぐらをかいているひと。

過去の実績は、非常に大切です。何の実績もない人材に重要な仕事をお願いするわけには行きません。

とはいえ、過去の実績にあぐらをかいて、過去のやり方ばかり踏襲するひとでは、困ります。

 

これからの時代は、さまざまな新しいサービスやツールが市場に出回り、それらを使いこなす必要があります。過去の成功体験に依存せず、新しいことをどんどん取り入れる人材でないと、せっかくの過去の実績も数年たったら役に立たなくなってしまいます。

 

■  柔軟性(Flexibility)のある人

どうでしょうか。上記のように柔軟性(Flexibility)のない人は、グローバルな環境で活躍しにくいのでは、と私は思うわけです。

 

では、柔軟性(Flexibility)のある人材とは、どんな人材なのでしょうか。

上記の柔軟性(Flexibility)のない人材との対比で考えると、以下となります。

 

・相手に合わせて柔軟に

自分の意見も主張するけど、必ず相手の意見も聴いて尊重する。

相手が正しければ、素直に譲る。

 

・文化や習慣が違うことを認める

異文化があってあたりまえと思っている。

文化や習慣がことなったことで発生するリスクと、異文化の人材を活用することのメリットを合理的に分析し、判断する。

 

・新しいもの好き

新しいサービスやツールを使いこなすよう努力している。

過去の成功体験に過度に依存しない。

 

■  意思決定は明確に

と、ここまで柔軟性をもつことの重要性を説明してきました。

私の思うに、やはり、考え方に柔軟性がある人でないと、グローバルな環境において、文化の違いをのりこえたり、チーム一丸となって仕事をしたりすることが困難なので、柔軟性は非情に重要と考えています。

 

ただ、柔軟性を過度に求めると、いろんな人の意見を聞いて「なるほど、あなたはそう思うのね」と理解を示すのはよいのですが、多くの意見を全部聞き入れようとして、何も決定できなくなってしまうことになりかねません。

 

これでは、何も意志決定できず、物事が何もすすまなくなってしまいます。

 

では、柔軟性を持ちつつ、意思決定をするためにはどうすればいいのでしょうか。

 

私の意見ですが。まず、決める。決めて動く。これに限ります。

意思決定する、決めることについては、柔軟ではいけません。

 

■  決める、動く、考えるの繰り返し

できるだけ多くの人の意見を聞いて、柔軟に考えて、最良と判断したら、まず、決める、そして、動く。決めたら、ぶれずに動くわけです。

 

そうしないと、何も物事は前に進みません。

 

進んでみて、どうもうまくいっていない、と思えば、軌道修正すればよいのですから。

軌道修正するタイミングを早めにすれば、仮に判断・決定したことが間違いであった場合に、傷は浅くてすみます。

 

別の言い方をすると、Plan、Do、See、Act(PDCA)サイクルを繰り返すこと、そして、PDCAサイクルを短くすることが重要かと思います。

 

なお、PDCAサイクルと、PDCAサイクルの短縮について興味のある方は@IT自分戦略研究所の私の過去の記事を参照ください。

 

■  柔軟に、そして、大胆に

ここまでコラムを書いていたら、かつての小泉首相の口癖をおもいだしました。

 

「大胆かつ柔軟に」

 

この標語のような言葉には、多くの意味が含まれていると思います。

私の今回のコラムを、小泉首相の言葉を援用してまとめるならば、こうですかね。

 

「グローバルな環境においては、大胆に決定し、柔軟に是正し、常に前進する」

 

こんな人材が求められているのでは、と、私は考えます。

 

いかがでしたか、今回のコラム。ちょっとでもみなさんの参考になれば、うれしいです。

 

では、また、次回のコラムでお会いしましょう。


Facebookページに参加しませんか!

『開国ジャパン』は海外経験豊富な開国アンバサダーによる情報発信メディアです。
海外での生活やビジネスなどに興味のある方のために

各国に駐在しているアンバサダーからの現地事情
英語などの語学や海外での生活情報
海外ビジネスの情報

など、幅広く最新の情報を発信しています。


最新記事のチェックにはTwitterが便利です。

更新情報を必ずツイートしています。どうぞ、フォローしてください。


開国アンバサダー

現在89のアンバサダーが活躍中!

開国アンバサダーは、「グローバル社会で活躍する新しい日本人のロールモデル」 です。開国ジャパンでは彼らの熱い想いを発信しています。

開国アンバサダーとは 開国アンバサダー一覧 開国アンバサダー推薦フォーム

チーム開国ジャパン

ピックアップ

最新ニュース

  • U18W杯開幕、清宮オコエらで初V期待

    夏の甲子園を沸かせた高校生強打者2人が、28日開幕した第27回U−18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)で日本代表として世界一に挑む。 ...

  • 「ガトリンの復讐」ボルト激突も無事

    【AFP=時事】(写真追加)第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)の男...

  • イチのファンサービスに観客感涙

    「マーリンズ1-2パイレーツ」(27日、マイアミ) マーリンズのイチロー外野手(41)は「2番・右翼」で出場し、4打数無安打。17打席連続無安打(3四球、1犠打...

  • 川栄李奈、初舞台で「おバカ」返上へ

    今月4日にAKB48を卒業した女優の川栄李奈が26日、都内で行われた舞台『AZUMI 幕末編』の制作発表・公開稽古に、共演者とともに出席した。 ...

  • 世界の若手億万長者30名 日本人は?

    フォーブスは世界で最も裕福な40歳未満の 44人のリストを公開した。ここではその中から30名をピックアップ。年齢の若い順に掲載する。 エヴァン・シュピーゲル(ス...

他のニュースも見る