相原ユタカの“年収3万円海外プロサッカー選手放浪記” Vol.33~ラストチャンスとスキンヘッド~

明日からブラザーズで頑張ります。
な~んて言ったけどね、ちょっと反省もしてたんだよ。
いや、三田さんに甘えちゃってるなぁって。
こんな海外生活、自分で色んなことをやらないと意味ないと思うんだよね。
自分で探して、自分でアピールして、自分で契約して。常にセルフ。
なのに、こりゃいかん。
甘えてる。
って思いながらもブラザーズで練習。
2タッチゲームで紅白戦。
流石、去年のチャンピオン。
3タッチなんてしなけりゃドリブルなんてもっての外。
そんなのならボクだってお手の物。
他にはロシア人、モロッコ人、ナイジェリア人と、黒いのから白いのまでチームにトライアルしてたけど、間にいる黄色のボクはいい感じにプレーできたんだよね。
でも、なんだろ。なんか心が晴れない。
プチンッ!!!
何かが音を立てて切れた。
どうやら、過去の3チームはアップとして成立しなかったために、切れちゃったみたい。
っていうか、アイドリングなしで最初から突っ走るべきだったんだよね。
コレじゃ、せっかくこんな国に来た意味がない。
三田さんには申し訳ないけどブラザーズを辞めよう。
ま、まだ契約してないから辞めるもクソもないんだけどね。
2日間だけ練習に出て、コーチの方には断っちゃった。
やっぱり自分の足で動かなきゃだめだって思ったんだよね。
だから自分の足でサッカー協会に1人で行って、どこか紹介してもらって、最後にそこを受けようって思ったの。
その夜、三田さんには何回も「スイマセン」って謝ったよね。
せっかく色々してくれたのに自分から断っちゃったんだから。
三田さんもボクの気持ちを分かってくれて何も言わずに「いいよ。」だけ言ってくれたのよ。
けど、問題が。
「三田さん、オレ、がんばりますっ」な~んて言っときながら、この頃すでにバングラデシュが大っキライだったから結構憂鬱。
ダメで帰っちゃってもいいかなぁ~なんて想いも多少は・・・・・・
だってさ、みんなジロジロ見てくるし、話しかけてくるし、笑ってくるし、とにかく大っキライだったのね。
甘えん坊の彼女が彼氏に言う大っキライとはワケが違って、こっちは本気でキライさ。
その国でまた頑張ろうって正直折れそうになるよね。
よしっ、悟りを開こう。
善は急げ。
早速、床屋で頭を剃ってもらうことに。
奴らの技術不足により、ボクの頭は血だらけ。
ヒリヒリヒリヒリ・・・・・・
その血を隠すためにベビーパウダーをたらふく頭にまぶされるし。
悟りを開くどころか、余計に日本に帰りてえ。
でも、よ~く考えたらこんな頭じゃ日本に帰れない。
バングラへのモチベーションの向上、成功。
ただ、同じくらいの距離、バングラをキライになったけど・・・・・・
傷付いた血の赤と、パウダーの白。
こんな紅白のめでたい頭でサッカー協会に行ったら、さぞかし良いチームを紹介してくれるんだろうなぁ。
サッカー協会はそんなに甘くないゼ。
サッカー協会にて低姿勢で「ボクにチームを紹介してください」って言ったら、すんなりとOK牧場。
でも甘くないのはここからよ。
紹介してくれるチームってのが運命のチーム”Dipali FC”。
オーナーはホテルを経営してるヤツなんだけど、基本、お金はありません。
そして、そのチームは今年からBangladesh Leagueに参戦するニューカマー。
3位でギリギリの昇格でございます。
恐らく・・・・・・いや、確実にイワク付きの物件だろうって気はしたね。
霊が出るとかそんなんはまだ可愛いよ。
給料もパスもホントに出ないかもしれないもんね。
でも、ボクは実績が欲しいの。
どこでもいいから紹介してください。
でね、その場でチームのコーチを紹介してもらったのよ。
さすが、上には弱いベンガル人。
協会のお偉いさんの電話で速攻来やがった。
やれば出来んじゃん。
明日、ここのホテルに行きなさい。
ホテルまで案内してもらって、場所を覚えて明日からチームと合流。
ご迷惑をかけまくってる三田さん、コレで最後にします。
がんばる勢い100%で翌日に備えましたとさ。
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